2010年8月20日(金) <第2611号>
− Aの囁きを聴く −
部下の立場にいるAさんは、一日を通して口に出る自分の"囁き"に注意を払っていません。
上司の立場にあるあなたは、部下のAさんの"囁き"を「かがやき」に変えてみてください。
1631.採用面接をするときは、被面接者の意見や考え方について質問はしない。
その人のとってきた、あるいは今とっている行動を話題にして対話をする。
そのことで、その人の能力を具体的につかむことができる。
1632.徂徠訓(荻生徂徠)
上にある者下の者と才智を争うべからず。
人材は必ず一癖あるものなり 器材なるが故なり。
くせを捨てるべらかず。
1633.知っていることを引き合いに出して、類推する。
わかりにくいことを手っ取り早く理解するには、知っていることを引き合いに出して類推する。
たとえば、<車両工場>の物づくりの仕事は、家のなかの「サシスセソ」の仕事とよく似ている。
車両の外板をフレームに張るとき、スポット溶接やスポットヒーティングで処理したあとピシッと
させるには水をかける。
「な〜んだ、障子貼りと同じだ」
鉄材の熱処理で「徐冷」とか「急冷」というのは、里芋を煮詰めるときと、
ほうれん草を青々とさせようと急いで冷水に晒すのと同じ。
根菜などを煮るとき、同じ大きさに切れば熱の通り方が均一で、同時においしく煮上がる。
しかし、溶接作業も溝の切り方やビードの置き方が整然と揃っていなければ強度が問題になる。
蓮根や大根など、素材の性質や繊維の姿によって、歯ごたえがほしいときと、
柔らかい口当たりにしたいときは切り方も煮方も違う。
素材の性質を知って仕事をするのは、家のなかでも工場のものづくりでも同じだ。
突飛な発想でも、自分が知っていることと重ね合わせて類推して、何とか仕事を理解する
ようにすることだ。
1634.小論文は、「な・た・も・だ」で考える。
まずは、結論から述べる。
次に、「な」ぜならで理由。
そして、「た」とえばで具体的な事例。
最後に、「も」しもや「だ」からで自分の考え(結論)を伝える。
1635.言葉はつかう人の生き方や、人間がそのまま出る。
− 明日(8/21)は『1636.いまは』を掲載します −
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1631.採用面接をするときは、被面接者の意見や考え方について質問はしない。
1632.徂徠訓(荻生徂徠)
1633.知っていることを引き合いに出して、類推する。
1634.小論文は、「な・た・も・だ」で考える。
1635.言葉はつかう人の生き方や、人間がそのまま出る。
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