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2007年4月6日(金) <第1826号>

                        − 『不祥事』 −

今週は多発する企業の『不祥事』について現状を見ていきます。

【05】「兵は優秀だが、指揮官は無能」
<失敗を成功に変えるためのポイント>

よい失敗とは、経験や知識を獲得する上で避けられないもの。原因を分析すればメリットも大きかった。悪い失敗とは、前にやった失敗から得た教訓に学ばないために起ったものや犯罪に類する。

自分の経験にしばられた思考しかできない「偽ベテラン」が失敗を呼び寄せる。うまくいっているときほど「失敗の予兆」を見逃しやすい。起こり得る可能性のシナリオを常に頭に描く。

硬直した組織のなかにあっては、小さな失敗は隠れてしまう。失敗者に対する粛清人事は組織を硬直化させ、さらなる失敗を生むもとになりました。失敗者を励ましてはいけない。失敗者の「自己愛」にそって「共感」することが必要。

リーダーの経歴と行動を見れば、失敗しやすい会社かどうかが一目でわかる。リーダーは危険を回避するには、「これだけは大事」ということだけを知っておくことが大切。

弱みを握られたら、脅してくる相手に「落ちるときは一緒だ」ということを悟らせる。真の原因究明には司法取引による免責の制度が必要。個人の責任を問うより大きなメリットが得られる。

成熟した企業が大失敗を起こすのは、組織のシステムの重要部分を次世代に伝えないからだ。会社のすべてを理解している真のベテランを起用して、次世代に知恵を伝えるシステムを作ることだ。

                                           (エッセイスト 大前乃英雄)

<バックナンバー>
【01】リコール(回収・無償修理)
【02】下品
【03】品質汚染
【04】つまらないプライド

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