2003年11月10日(月) <第705号>
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■私が考える優良企業■
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- 【4】企業不祥事防止のあり方 -
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企業の不祥事の多くは内部告発によって発覚しています。
○コンプライアンス(法令順守)体制の整備
●経営者の倫理観の重要性
会社規模の大小を問わず、企業行動は経営者の考え方に大きく左右されることから、公正な企業行動は経営者自身の倫理観の高さ、深さに根ざすといえます。企業行動の実践は経営者の率先垂範なくしてはあり得ません。
欧米投資家は、企業統治のあり方と法令順守の姿勢を重視しています。また、ファイナンシャルの専門家は雪印乳業やブリヂストンを実例に、優良企業の不祥事と情報開示の不手際による急激かつ深刻な企業ダメージに対し「不祥事による企業価値の喪失は計り知れない。コンプライアンス軽視の姿勢は経営そのもの、ひいては企業破壊に直結する時代」と警告しています。
企業の社会的責任(CSR)に優れた企業は、不祥事リスクが少なく、ブランドイメージも高まって、結果的に企業収益や株価の上昇が期待できるとする考えもあり、コンプライアンスに真剣に取り組んでいるかどうかで、企業が市場に選別される時代になっているのも事実です。
●社外取締役の必要性
米国の大企業の取締役の7割近くが社外取締役と言われています。日本の大企業の数10名という取締役数とそのほとんどが内部の昇進で選ばれるという状況は如何なものか。これで取締役会で内容のある議論が出来るのでしょうか。
相互けん制をすべきはずの取締役がすべて社内からの昇進組で占められ、それもトップの気に入った人物だけで構成される傾向が強い日本では会社の内からも外からもトップの行為を批判したりチェックする機能が働かないのだから、トップが自分の保身だけをはかった行動を取ったとしてもブレーキがかかりません。
また、多くの上場企業では経営と所有の分離が進み、企業の私物化に歯止めがかからない状態になっています。また、バブル崩壊以降、それまで経営のチェック役を担っていたメーンバンクの力が弱まり、経営者の暴走を防ぐ仕組みがなくなってしまいました。
そこで社外取締役の必要性が出てきます。社外取締役はしがらみにとらわれず、社内担当者に率直に質問できますし、会社の意思決定について内部では常識化していることでも、別の視点から問題を発見できることも多いはずです。社外取締役を、株主の依頼を受けて企業の正当性をチェックする機能だと考えれば、その存在意義は大きいのです。
●<バックナンバー>
【1】企業の社会的責任とは
【2】会社は誰のものか
【3】開かれた企業経営
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