【コンサルティングの導入効果の実例】
成功例としては,一般的に設計工数は30から50%短縮します。
成功の要因として、3次元設計手法の確立が試行錯誤する事無しに出来た事が挙げられます。
2次元CADから3次元CADに道具を変えたとき、設計者は道具の習得に多くの工数を取られます。その結果、3次元設計によって得られる効果が発揮できるのが、導入後 半年から1年後になります。
【3次元CAD導入のポイント】
設計の初期段階でデータを高度に熟成すること
設計の下流でそのデータを徹底的に活用すること
【3次元CAD導入プロジェクトを進める上での留意点事項】
・トップダウンでの導入を心がけてください。
・ハードは最新最高機種を使用してください。
・特定の設計プロジェクトにリソースを集中運用してください。
・正しい教育をしなければ、2次元CADよりも効率が悪くなります。
-やる気のある設計者・設計部門を主体にしてください。
・紙でのDRにも3次元でのプロットアウトを使用してください。
・他人でもデータ修正できるモデリング法を用いてください。
-モデリング技術の標準化が必要です。
・CAM(製造技術)を想定したモデリング法を確立してください。
・3次元CADソフトのカスタマイズはしないでください。
-先ずは、“素材”を生かし、使いきることです。
・最適な利用には専門家の指導を受けてください。
・設計をサポートする別チームを設置し、システム環境設定、
コンサル、トラブル対応、ライブラリ作成などを実施してください。
・利用システムに合った、規格の全面見直しを実施してください。
【3次元展開の進め方】
設計部門への展開は上位(設計〜製造一貫化システム)のマスタプランに委ねてください。
評価プロジェクトの中から○年△月頃に完了するプロジェクトを1つ選定し、3次元適用のパイロットプロジェクトとしてください。
(1) ベンチマーク方式
1つプロジェクトの成功事例を他のプロジェクトに横展開
・3次元ツールありきの3次元展開は成功しません。 設計者への負担(やらされていると言う意識)が大きいです。 トップダウン的に大方針を掲げて展開した方が成功します。 トップダウンで、2,3割の道筋(方向性)を示してください。 推進体制を纏めてください。
・開発テーマを抽出し、各チーム毎にどれだけ費用が必要か開発計画を含めて整理する。
・各開発チーム毎に効果,実績の算出方法,効果を出す為の体制作りを含め検討してください。各チームで評価/プレゼン出来るだけの題材を、まずは設計の中だけできっちりまとめてください。(その後で製造を含めて整理してください。)
・そのアウトプットをコンサル側の提案と比べて、予算措置を含めて検討してください。
(2)ボトムアップ方式
複数プロジェクトを同時並行的に展開
上記パイロットプロジェクトに対し、3次元CAD,CAM,CAEの適用法をコンサルします。
(1)3次元委員会を構成するメンバ
・次世代を育てていく方が対象者となります。 ・5〜10人単位に纏めていく人を1名選出してください。 ・業務命令を出来る人が望ましいです。
(中堅設計者を選出しているところは成功している。プレーイングマネジャを作り、権限を集中すれば成功する可能性は高い。エンジニアはプレーイングマネージャに適しています。)
(2)意識改革を一番受けなければならないヒト
・技術情報部長(IS)
・設計部長(設計)
3次元CADを使ったモデリングルール(2次元の場合の製図規格)作りを支援します。
3次元CADを使った3次元設計手法や操作教育については、『核になる人』を選出。 その『核になる人』に対して教育を行う。そして『核になる人』が社内教育を行います。
CAE,CAMについても、『核になる人』を選出。
3項のパイロットプロジェクトにおけるコンサル実施時、『核になる人』を含めてコンサルする。社内へのCAE,CAM等の展開は、その『核になる人』が教育をしてください。
○月末をめどに、3次元適用効果を検証するための新規プロジェクトを起こしてください。
|