2007年8月15日(水) <第1956号>
■労働・経営■
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- 【352】労働・雇用に関する企業の社会的責任(CSR) -
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○企業に求められる「社会的責任」の内容
企業には、その利害関係者(ステークホルダー)に対して責任ある行動をとるとともに、説明責任を果たしていくことが求められており、その傾向は年々高まっているといえます。このような考え方は、「社会的責任」(CSR)と呼ばれますが、労働・雇用の観点からもCSRを検討する必要性が高まっています。その主な理由は次の通りです。
1.従業員の働き方に十分な考慮を払い、個性や能力を活かせるようにしていくことは、企業にとって本来的な責務であるといえる
2.従業員に責任ある行動を積極的にとっている企業が、市場において投資家、消費者や求職者等から高い評価を受けるようにしていくことは有益である
○企業はどういった取り組みをすべきか
企業が従業員に対して取り組む事項としては、次のことが挙げられます。
1.従業員がその能力を十分に発揮できるよう、人材の育成、従業員個人の生き方・働き方に応じた働く環境の整備、安心して働く環境の整備などを行う
2.事業の海外展開が進む中、海外進出先の現地従業員に対し、責任ある行動をとる
3.人権への様々な配慮を行う
○労働・雇用のCSR推進のための環境整備
労働・雇用の分野において企業がCSRを進めるための具体的な国の施策としては、どこまで自社の取り組みが進んでいるか企業が自主点検できる材料を開発すること、表彰基準や好事例の情報の提供を行うことなどが想定されています。
CSRはあくまで企業の自発性に基づいて進められるものですが、それぞれの企業が、社会的公器としての認識を深め、多種多様な取り組みを積み重ねていくことで、「人」の観点からも持続可能な社会が形成されていくことが期待されます。
<バックナンバー>
【347】サービス業の生産性向上のための施策
【348】改正男女雇用機会均等法が施行されました
【349】年金加入記録の不一致で揺らぐ年金制度
【350】外食産業の回復は雇用状況にも影響か
【351】普及・定着するか「短時間勤務正社員制度」
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