2007年7月16日(月) <第1926号> ■労働・経営■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ - 【342】4月からの改正均等法施行でセクハラ対策強化 - ……………………………………………………………………………………… ○雇用管理上の「措置義務」が必要に 改正男女雇用機会均等法が4月1日から施行されました。 セクシュアル・ハラスメント(以下、「セクハラ」という)については、これまで事業主に「配慮義務」が求められていましたが、改正により、雇用管理上の「措置義務」が課せられるようになりました。 ○「措置義務」の具体的内容 事業主に課せられる雇用管理上の措置の内容は、以下の通りです。 1.事業主の方針の明確化およびその周知・啓発 職場におけるセクハラに対する方針を明確化し、セクハラに係る言動を行った者につき厳正に対処する旨の方針および対処の内容を就業規則等に規定し、管理・監督者を含む労働者に周知・啓発すること 2.相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備 相談への対応のための窓口を定め、相談に対しその内容や状況に応じ適切に対応し、現実に生じている場合はもちろん、その発生のおそれがある場合や該当するか否か微妙な場合であっても広く相談に対応し、適切な対応を行うようにすること 3.職場におけるセクハラに係る事後の迅速かつ適切な対応 事実関係を迅速かつ正確に確認し、職場におけるセクハラの事実が確認できた場合に、行為者および被害を受けた労働者に対する措置をそれぞれ適正に行うとともに、再発防止に向けた措置を講ずること 4.上記3つの措置と併せて講ずべき措置 相談者・行為者等の情報は、プライバシーを保護するために必要な措置を講じ、周知し、労働者が相談をしたことまたは事実関係の確認に協力したこと等を理由として、不利益な取扱いを行ってはならない旨を定め、周知・啓発すること ○男性もセクハラの保護対象に なお、近年、男性に対するセクハラ事案が見られるようになってきていることから、男性も保護の対象とすることとなりました。 ○セクハラについても企業名公表の対象に 厚生労働大臣の勧告に従わない場合の企業名公表制度について、セクハラ対策違反も対象となりました。また、紛争調整委員会における調停手続の対象として、セクハラに関する紛争も追加されました。 <バックナンバー> 【268】「マザーズハローワーク」の現状と課題 【269】晩婚・晩産化で女性の労働力が上昇 【270】成果主義賃金訴訟で社員逆転敗訴の判決 【271】外国人の従業員を雇う場合の注意点 【272】雇用保険 65歳以上でも新規加入が可能に 【273】コーポレートガバナンスを学ぶ 【274】賞与をめぐる状況 【275】2005年度の概算医療費が過去最高に 【276】雇用保険の基本手当日額が変更 【277】「地域別最低賃金」を2年連続引上げへ 【278】「労働審判制度」の利用状況 【279】横行する偽装請負と労働局による是正指導 【280】社員に対する資格取得援助費用の返還請求は可能か 【281】製造業や飲食業を中心に正社員が不足傾向 【282】仕事に関係のないウェブサイトの閲覧 【283】健康保険料率の上限が2008年度から引上げ 【284】企業におけるパワー・ハラスメント防止対策 【285】育児休業取得者増加への対応が重要に 【286】出産手当金の対象者・受給額の変更 【287】健康保険法改正でどうなる 【288】若年者をとりまく厳しい雇用環境 【289】民間給与が8年連続でダウン 【290】転職で失敗しないために必要なこと 【291】雇用保険料率が引き下げられます 【292】企業の子育て支援策と導入効果 【293】会社が指定した通勤経路の変更は認められるか 【294】「医療安全管理者」指針を作成へ 【295】被災時の医療費負担が減免・猶予されます 【296】平成18年度の年末調整について 【297】各業界における人材不足への懸念と対策 【298】話題の「ホワイトカラー・イグゼンプション」とは 【299】「高年齢者雇用確保措置」の実施状況 【300】「行政サービス・住民負担の地域格差」の実施状況 【301】企業による飲酒運転対策への取り組み 【302】会社に無断でアルバイトをしたら 【303】「年収130万円」の壁、働き方で変化 【304】給与は全額差し押さえられる 【305】医療制度改革に伴う患者の医療費負担引上げ 【306】新しい年金額通知サービス「ねんきん定期便」の概要 【307】定期健康診断の受診は個人の自由なのか 【308】「働く意欲」が強い50代 【309】「景気は拡大」は9割なのに… 【310】会社員の出張が増加しているのか 【311】欧州各国における子育て支援の現状 【312】患者に安心感を与えるクリティカルパス(診療計画表) 【313】日本・ベルギー間の社会保障協定締結 【314】診療報酬の「定額制」を導入へ 【315】派遣社員の事前面接が可能になる 【316】医療機関を悩ます消費税 【317】1年変形制における年休取得日 通常賃金の計算方法 【318】1年変形制における年休取得日 通常賃金の計算方法 【319】「毎月勤労統計調査」2006年分の結果は 【320】企業も派遣社員も知って得する「紹介予定派遣」制度 【321】増加する医療相談・苦情件数 【322】会社分割に伴って行われる転籍 【323】広がらない介護休業取得 【324】どうして訪問看護師が増えないのか 【325】見直される65歳以上の介護保険料 【326】介護休業はどのぐらい取得されているか 【327】口頭による採用内定に効力はあるか 【328】整理解雇の際に必要な「4要件」とは 【329】定年年齢を引上げるともらえる奨励金 【330】企業の育児支援策に対する助成金の拡充・新設 【331】4月から改正された公的年金制度のポイント 【332】出張先で飲酒中のケガは労災の対象になるか 【333】国民年金のカード払いが可能になる 【334】多くの確定拠出年金が運用放棄されている! 【335】パート労働者に健康保険も適用か 【336】営業車の駐車違反に関する会社の責任 【337】月80時間を超える残業に「50%以上」の割増率会社の責任 【338】4月からの任意継続被保険者の傷病手当金・出産手当金 【339】「山ごもり研修」への参加は拒否できか 【340】子供の"メタボリック症候群"を減らせ! 【341】4月から始まった「年金分割」制度
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