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2002年3月4日(月)<第127号>

<特集>
キャノン株式会社< http://canon.jp/top.html >
- その2 -

○薄型スキャーナー(「 キャノンスキャンFB636U」)
< http://www.isize.com/cgi-bin/rperl5.pl/pcsoudan/hyouka/weekly_h6-1.html >
 薄型スキャーナー市場を切り開いたのはキャノンスキャンFB636Uでした。スキャナー市場でトップを走るキャノンですが、開発チームのメンバーはわずか4人でした。正にベンチャー企業的な自由な雰囲気が、息の長いヒット商品を生み出しました。彼らの強みは主要メンバーの性格の違いでした。
 売れた理由はいくつかありました。
1)小型・軽量(薄さ39ミリ、設置面積953.6平方センチ)
2)「ワンプラグ」方式(電源ケーブルを必要とせず、USBケーブルを通じて電力を供給)
3)外観デザインを優先(モックアップ作成後に設計図を書く)
 セイコーエプソン株式会社の製品との違いが一目でわかるよう、設置面積は世界最小、薄さも世界最小、デザイン優先など3つのポイントを提示しました。特に、デザイン優先を実現するため、それまでのデザイン図→設計図→モックアップ作成という流れを見直し、デザイン図から先にモックアップを作るという方法を採用しました。先に設計図ができると、モックアップはどうしてもそれに引っ張られるようでした。そこでモックアップを先に作ってしまい、それに合わせて設計する方針を立てたのでした。
 企画がスタートした直後、わき上がったイメージを元に一気にデザイン図を仕上げ、それを元に設計者自らモックアップを作成しました。メンバーのひとりは言っています。「新しいものを生み出すには、どうしても中小企業的な体制とマインドが必要だと思います。やり方を間違えなければ、キャノンに限らず日本企業はまだまだいけると思います。」
※セイコーエプソン株式会社(ユーザ事例)
< http://www.cybernet.co.jp/ansys/stories/epson.html >

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