|
|
2007年9月23日(日) <第1995号>
■労働・経営■
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
- 【360】改正高年齢者雇用安定法施行から1年、企業の状況は・・・ -
………………………………………………………………………………………
○60歳以降の雇用確保実施企業は約98%
改正高年齢者雇用安定法の施行で60歳以降の雇用確保が事業主に義務付けられた2006年4月以降、約98%の企業で再雇用や定年の引上げなどの措置を講じていることが、労働政策研究・研修機構の調査でわかりました。
高齢者の雇用確保は、改正高年齢者雇用安定法に基づく措置です。定年が65歳未満の企業は、年金の支給開始年齢の段階的引上げに合わせ、1.定年の引上げ、2.再雇用制度や勤務延長制度など継続雇用制度の導入、3.定年廃止のいずれかを選ばなくてはなりません。
○「元管理職」の処遇に悩む企業
この調査は、2006年10月1日時点における制度の整備状況を各企業に聞いたものです。従業員300人以上の民間企業5,000社に質問票を送付し、1,105社から回答を得たそうです。
調査結果では、定年後の再雇用制度を導入している企業が91.3%に上りました。勤務延長制度や定年の引上げなどを導入した企業と合わせると、98.4%の企業が、何らかの措置を講じていました。
継続雇用する対象者については、72.2%が「健康や働く意欲、勤務態度などで基準に適合する者」と条件付きで対象としており、「希望者全員」としている企業は24.6%にとどまりました。
高年齢社員の処遇で困る点では「担当する仕事の確保が難しい」(39.6%)、「管理職経験者の扱いが難しい」(38.9%)、「継続雇用後の処遇の決定が難しい」(24.5%)、「高齢社員を活用するノウハウがない」(19.1%)などが上位を占めています。
同機構は、「制度はできあがったが、今後は再雇用した人の活用方法や、現役社員との関係、勤務形態を整備していく必要がある」と指摘しています。
<バックナンバー>
【347】サービス業の生産性向上のための施策
【348】改正男女雇用機会均等法が施行されました
【349】年金加入記録の不一致で揺らぐ年金制度
【350】外食産業の回復は雇用状況にも影響か
【351】普及・定着するか「短時間勤務正社員制度」
【352】労働・雇用に関する企業の社会的責任(CSR)
【353】派遣労働者の労災事故が増加している!
【354】ますます増えるのか「労働審判」の申立て
【355】外国人研修・技能実習制度をめぐるトラブル
【356】裁判外紛争解決手続(ADR)の時代が到来か
【357】テレワーク(在宅勤務)の拡大に向けた動き
【358】転職が決まったのに退職願が受理されない…
【359】日本の人口はこれからどうなるか
|
← Prev News Index Next→
|
|