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2007年9月22日(土) <第1994号>
■労働・経営■
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- 【359】日本の人口はこれからどうなるか -
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○「人口減少時代」に突入へ
国立社会保障・人口問題研究所が発表した都道府県別の将来推計人口により、2025年からすべての都道府県で人口が減少する見通しが明らかになりました。高齢化も進み、2035年には44都道府県で65歳以上の人口が3割を超えるようです。
出生率は上昇していますが、中長期の人口減少は避けられず、都市部への人口集中もいっそう進む見通しです。
○人口の減少と都市部への人口集中
この調査は、2005年の国勢調査の結果や都道府県ごとの合計特殊出生率(女性が生涯に産む子供の数。中位推計)などをベースに、2005年から2035年までの都道府県別の人口を推計しています。
都道府県別の人口は、2010年から2015年にかけては東京、神奈川、愛知、滋賀、沖縄を除く42都道府県で減少します。2015年から2020年には人口が増えるのは東京と沖縄だけになり、さらに2020年から2025年は沖縄だけになり、2025年以降は人口が増える都道府県がゼロになります。
また、都市部への人口集中が進み、日本の総人口に占める東京の人口割合は、2025年の9.8%から2035年には11.5%に上がるとされています。
2005年と比較した人口が2035年時点で増えているのは東京と沖縄のみです。和歌山や秋田ではこの間に約3割も減る見通しです。
○各都道府県で少子高齢化が進展
今回の推計では、各都道府県での少子・高齢化の進展の見通しも明らかになりました。総人口に占める若年人口(0歳から14歳)の割合は、2005年から2035年までの期間を通じて全都道府県で減少します。
都道府県別では、年少人口の割合は、2005年は18.7%と全国一の沖縄でも2035年には13.3%に低下します。2005年に11.5%で最下位の東京では8.0%に下がります。
65歳以上の高齢者人口の割合は、全国では2005年の20.2%から2035年には33.7%に上がります。特に秋田では41.0%、和歌山では38.6%まで上昇します。2000年から2005年の合計特殊出生率の平均値が1.78%と全国で最も高い沖縄でも、27.7%と3割に迫っています。
2005年に約1億2,700万人だった日本の総人口は、出生率が中位推計(長期平均1.26)で2030年には約1億1,500万人に、高位推計(同1.55)でも約1億1,800万人といずれも減少する見通しです。
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