2007年9月18日(火) <第1990号> ■労働・経営■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ - 【355】外国人研修・技能実習制度をめぐるトラブル - ……………………………………………………………………………………… ○制度の概要 発展途上国への技術移転を本来の目的として、日本企業が外国人を一定期間受け入れる制度があります。日本における研修生の受け入れは、多くの日本企業が海外に進出するようになった1960年代後半から実施されており、1990年には従来の研修制度を改正し、より幅広い分野における研修生の受け入れが可能となりました。 具体的には、1年間の研修期間と、2年間の技能実習の2段階があり、最長で3年間働きながら学ぶことができます。2006年に来日した外国人は9万人を超えており、そのうち、8割超は中国人だそうです。 ○多発するトラブルと国の対応 1年目の研修中は雇用契約がないため、労働諸法令が適用されず、企業が最低賃金を下回る金額で働かせるなどといったトラブルが多発しているようです。 政府は、今後、実習指導員の配置や帰国前の技能評価を義務付けるほか、1年目の研修生についても労働法令の適用対象としていく見込みです。 また、研修期間を廃止し、雇用契約を当初からの3年とすることも検討しており、不正行為をした企業への罰則も強化し、外国人の新規受け入れ停止期間を3年から5年に延ばすとしています。 <バックナンバー> 【347】サービス業の生産性向上のための施策 【348】改正男女雇用機会均等法が施行されました 【349】年金加入記録の不一致で揺らぐ年金制度 【350】外食産業の回復は雇用状況にも影響か 【351】普及・定着するか「短時間勤務正社員制度」 【352】労働・雇用に関する企業の社会的責任(CSR) 【353】派遣労働者の労災事故が増加している! 【354】ますます増えるのか「労働審判」の申立て
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