2007年4月22日(日) <第1842号> − さまざまな人たちとの対話 − 今月はコミュニケーションの約束事とコミュニケーションの現状を見ていきます。 対話の目的は、対話とコミュニケーションを理解し、その可能性を広げることにあります。 【23】部下を育成するときの対話集(その7) Z.メリハリのある仕事をさせたい 1.目標 時間を守りメリハリのある仕事をさせたい 2.コミュニケーションの仕方 具体的に考えさせる--->>>メリットがあるか考えさせる--->>>実践させる。 時間を守らないと何がまずいと思っているか確認する。 時間を守ることで何が変わるかを考えさせる。 具体的な改善方法をアドバイスする。 3.事例 Gさんは入社3年目です。商品企画部に配属されています。企画という仕事の性格もあり、それほど時間に縛られないが、それにしてもGさんのルーズさは目に余るものがあります。朝は始業ギリギリに滑り込むし、会議にも遅れてきます。どうもスタイルとなっているようで提出物も遅れる状況です。時間を守るようになるともっとメリハリの利いた仕事が期待できます。 課 長:Gさんは朝遅刻したり、会議に遅れてくるけど、会社に入る前はどうだったの? Gさん:昔からのクセなんですよね。 課 長:自分でも気がついているけど直せないということ? Gさん:ええ。どうもまずいですよね。 課 長:時間を守らないと何が一番まずいのかな? Gさん:うーん。相手に迷惑を掛けますよね。 課 長:どんな迷惑かな? Gさん:たとえばイライラするとか。 課 長:よく分かっているね。ということは時間を守ったらどんなメリットがあるかも分かるよね? Gさん:相手の仕事がスムーズになりますね。 課 長:その他にGさん自身の仕事にメリハリが出てくるし、相手からの信頼も増してくる。だから、Gさん、時間を守らないクセは直しほうがいいわけだな。 Gさん:そうですね。 課 長:まずは朝の遅刻を直すことだが、朝どうして遅刻するんだろう? Gさん:始業時刻に間に合うように家を出ているんですが、どうも遅れちゃうんです。 課 長:さては、ギリギリの時間に出ているんだな。たとえば5分前に着くように家を出るようにしたらどうだろう。何でも5分前を意識しておくと時間を守れるようになるよ。難しくないからぜひやってごらん。 Gさん:5分ぐらいなら簡単にできそうですね。 ○対話の要点 まずは時間を守らないと何がまずいかを具体的に考えさせます。 次に問題点を理解していることを確認。 時間を守ったらどのようなメリットがあるかを考えさせます。 そして簡単にできるところから実践させます。 <バックナンバー> 【01】コミュニケーションを広げる 【02】コミュニケーションの約束事 【03】コミュニケーションにおける距離感 【04】コミュニケーションの事例(その1) 【05】コミュニケーションの未完了をもたらすもの(その1) 【06】コミュニケーションの未完了をもたらすもの(その2) 【07】コミュニケーションの事例(その2) 【08】コミュニケーション環境の整備 【09】コミュニケーションの未完了を完了させる 【10】コミュニケーションにおける人間関係を築く 【11】コミュニケーションのイメージをつくる(その1) 【12】コミュニケーションのイメージをつくる(その2) 【13】行動を起こす対話 【14】大切なことを聴き取る 【15】チャンク(chunk かたまり)する 【16】ものは言いようなのである 【17】部下を育成するときの対話集(その1) 【18】部下を育成するときの対話集(その2) 【19】部下を育成するときの対話集(その3) 【20】部下を育成するときの対話集(その4) 【21】部下を育成するときの対話集(その5) 【22】部下を育成するときの対話集(その6) (コーチ 小江戸)
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