2007年4月20日(金) <第1840号> − さまざまな人たちとの対話 − 今月はコミュニケーションの約束事とコミュニケーションの現状を見ていきます。 対話の目的は、対話とコミュニケーションを理解し、その可能性を広げることにあります。 【21】部下を育成するときの対話集(その5) X.視野を拡大させる 1.目標 社外に目を向けさせ視野を拡大させる。 2.コミュニケーションの仕方 認める--->>>確認する--->>>告げる 卓越したマーケティング知識を認める。 最近の社外動向を確認する。 社外に目を向けてもっといい企画を出してもらいたいとの期待を告げる。 3.事例 Eさんは入社7年目です。販売促進の中堅的立場です。学生時代からマーケティングを専攻し、入社後もその延長線で仕事をしています。理論家で社内ではかなう者がいないようです。 しかしながら、やや理論が先行し、マーケットの最前線を肌で感じて仕事に反映させるという場面が少ないのです。もう少し社外に目を向ければ、視野も広がりもっと現実に即した企画ができて、関係者を納得させる力が増すと思われます。 課 長:最近の販促のポイントはどこだろうね? Eさん:お客様のニーズをどれだけ先取りして盛り込むかという点ではないでしょうか。 課 長:私もそう思う。各社の傾向もそうかな? Eさん:同じ傾向ですね。違いは、どれだけその会社のマーケティングポリシーが色濃く出ているかでしょうね。 課 長:Eさんはマーケティングに関して一家言持っているからね。君の企画は豊富な知識に裏づけされているのでいつも説得力を感じるよ。 Eさん:ありがとうございます。 課 長:しかし最近のマーケットの動きは早いね。A店の陳列なんか毎週変わっているしね。 Eさん:B店やC店もそうみたいですよ。 課 長:最近私はあまり外を見る機会がないが、Eさんはどう? Eさん:私も忙しくてなかなか外に行く時間がとりにくいですね。 課 長:どうしても企画の仕事はそうなりやすいね。でも現場の動きを肌でつかんでいないと生きのいい企画は作れない。 Eさん:本当ですね。 課 長:Eさんはマーケティングの基礎がしっかりしているから、現場の動きをキャッチして企画に反映させたらかなりいい企画ができることは間違いないんだ。忙しいときこそ、意識して時間をとって外の雰囲気を感じ取れるといいね。 Eさん:ええ、そうですね。 ○対話の要点 まずは豊富なマーケティング知識が活かされているところを具体的に取り上げます。 次に本人を刺激するような話題を提供して関心を引き出します。 そして社外に目を向けることで視野が広がり、質の高い仕事ができる期待を込めて述べます。 <バックナンバー> 【01】コミュニケーションを広げる 【02】コミュニケーションの約束事 【03】コミュニケーションにおける距離感 【04】コミュニケーションの事例(その1) 【05】コミュニケーションの未完了をもたらすもの(その1) 【06】コミュニケーションの未完了をもたらすもの(その2) 【07】コミュニケーションの事例(その2) 【08】コミュニケーション環境の整備 【09】コミュニケーションの未完了を完了させる 【10】コミュニケーションにおける人間関係を築く 【11】コミュニケーションのイメージをつくる(その1) 【12】コミュニケーションのイメージをつくる(その2) 【13】行動を起こす対話 【14】大切なことを聴き取る 【15】チャンク(chunk かたまり)する 【16】ものは言いようなのである 【17】部下を育成するときの対話集(その1) 【18】部下を育成するときの対話集(その2) 【19】部下を育成するときの対話集(その3) 【20】部下を育成するときの対話集(その4) (コーチ 小江戸)
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