2007年3月23日(金) <第1812号> ■労働・経営■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ - 【313】日本・ベルギー間の社会保障協定締結 - ……………………………………………………………………………………… ○日本とベルギーの年金加入期間の通算が可能に 2007年1月1日から、「社会保障に関する日本国とベルギー王国との間の協定」が発効され、日本とベルギーの年金加入期間が通算できるようになりました。 主な内容は以下の通りです。 1.日本の年金加入期間が25年未満の人については、ベルギーの年金加入期間を通算して25年以上の場合、日本の老齢年金を受けることができる。 2.ベルギー国外に住んでいる人でも、日本に住んでいる場合または日本国民の場合、ベルギー年金を受け取ることができる(ベルギー障害給付は除く)。 3.協定発効前にすでにベルギーの年金を受給していた人でも、申請により日本の年金加入期間を通算することで、ベルギーの年金額が高くなる場合がある。 4.ベルギー年金の申請が日本の社会保険事務所または共済組合の窓口で行うことができるようになった。 ○ベルギー年金の受給について ベルギー年金は、原則として男性は65歳、女性は64歳から受給することができます。ただし、ベルギーと日本の年金加入期間が35年以上ある人は60歳からの受給が可能です。 ベルギー年金は、通常申請月の翌月から年金が支給されるため、申請が遅れた場合でも支給開始日が遡及することはありません。ただし、協定発効日にベルギー年金の受給権を満たす人は、2008年12月までに申請された場合に限り、2007年1月分から年金が支給されます。 ○社会保障制度二重加入の解消 日本の事業所に勤務する人などが、ベルギーにある支店や駐在員事務所などに派遣される場合、これまでは両国の社会保障制度に二重に加入しなければならないことがありましたが、協定により、いずれか一方の社会保障制度のみに加入することになりました。 派遣される期間によって免除される社会保障制度が異なります。 <派遣期間が5年を超える場合> 日本からベルギーへ派遣される人:日本の年金・医療保険免除 ベルギーから日本へ派遣される人:ベルギーの年金・医療保険・労災保険・雇用保険免除 <派遣期間が5年未満と見込まれる場合> 日本からベルギーへ派遣される人:ベルギーの年金・医療保険・労災保険・雇用保険免除 ベルギーから日本へ派遣される人:日本の年金・医療保険免除 <バックナンバー> 【268】「マザーズハローワーク」の現状と課題 【269】晩婚・晩産化で女性の労働力が上昇 【270】成果主義賃金訴訟で社員逆転敗訴の判決 【271】外国人の従業員を雇う場合の注意点 【272】雇用保険 65歳以上でも新規加入が可能に 【273】コーポレートガバナンスを学ぶ 【274】賞与をめぐる状況 【275】2005年度の概算医療費が過去最高に 【276】雇用保険の基本手当日額が変更 【277】「地域別最低賃金」を2年連続引上げへ 【278】「労働審判制度」の利用状況 【279】横行する偽装請負と労働局による是正指導 【280】社員に対する資格取得援助費用の返還請求は可能か 【281】製造業や飲食業を中心に正社員が不足傾向 【282】仕事に関係のないウェブサイトの閲覧 【283】健康保険料率の上限が2008年度から引上げ 【284】企業におけるパワー・ハラスメント防止対策 【285】育児休業取得者増加への対応が重要に 【286】出産手当金の対象者・受給額の変更 【287】健康保険法改正でどうなる 【288】若年者をとりまく厳しい雇用環境 【289】民間給与が8年連続でダウン 【290】転職で失敗しないために必要なこと 【291】雇用保険料率が引き下げられます 【292】企業の子育て支援策と導入効果 【293】会社が指定した通勤経路の変更は認められるか 【294】「医療安全管理者」指針を作成へ 【295】被災時の医療費負担が減免・猶予されます 【296】平成18年度の年末調整について 【297】各業界における人材不足への懸念と対策 【298】話題の「ホワイトカラー・イグゼンプション」とは 【299】「高年齢者雇用確保措置」の実施状況 【300】「行政サービス・住民負担の地域格差」の実施状況 【301】企業による飲酒運転対策への取り組み 【302】会社に無断でアルバイトをしたら 【303】「年収130万円」の壁、働き方で変化 【304】給与は全額差し押さえられる 【305】医療制度改革に伴う患者の医療費負担引上げ 【306】新しい年金額通知サービス「ねんきん定期便」の概要 【307】定期健康診断の受診は個人の自由なのか 【308】「働く意欲」が強い50代 【309】「景気は拡大」は9割なのに… 【310】会社員の出張が増加しているのか 【311】欧州各国における子育て支援の現状 【312】患者に安心感を与えるクリティカルパス(診療計画表)
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