2007年1月24日(水) <第1754号>
「天真爛漫」(No.5)
[性質・言動が飾り気のないこと]
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住み分ける
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産業技術には、日本が得意な「擦り合わせ型」と欧米が得な「組み合わせ型」があります。
「擦り合わせ型」は部品を調整し製品ごとに「最適設計」をしないと製品全体の性能が出ないといいます。「組み合わせ型」は標準化した既存部品を寄せ集めれば多用な製品ができるといわれています。
日本で作るか、外国で作るかは商品の型の仕分けを考え、それに見合った技術と雇用を熟慮して判断しなければならないようです。モノづくりの両輪である技術と雇用は生産技術の競争と経営者と従業員の信頼のもとに存在しています。
日本のトップ企業は、個人の能力を引き出す実力主義の競争原理を入れ、会社全体では和の経営の要素を残す工夫を凝らしました。競争原理がなければ組織は根腐れし、和(信頼)を欠けば組織はまとまらないのです。
いま日本社会ではさまざまな価値観の主張で、伝統的な共同体(組織)の解体が加速しています。大家族で築かれてきた信頼社会から絆が失われ、社会的弱者の子どもと老人にしわ寄せがきています。過剰な競争の奨励が少子化の一因となり、高齢化の問題を増幅しています。
これから10年、日本は子どもと老人が安心できる社会を維持する工夫がさらに必要です。
(エッセイスト 大前乃英雄)
<バックナンバー>
【01】フリーターが問題なのは
【02】利益が減らない、お金が出ない節税
【03】社長の勘違い
【04】本人に気づかせる
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