2006年4月4日(火) <第1459号> ■労働・経営■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ - 【222】無断欠勤の社員を解雇できる - ……………………………………………………………………………………… 社員が無断欠勤を続けており、自宅にも戻っていないようで、連絡も取れない状況となってしまいました。また、ご家族も連絡がとれないようです。この社員は、これまでも何度か無断欠勤をしたことがあり、その都度注意していましたが、会社として社員を解雇したい場合、どのような手続きが必要でしょうか。 ○解雇するには 行方不明の社員を解雇するには、民法97条の2の「公示送達」によって、解雇の意思表示を行わなければなりません。具体的には、社員の最後の住所地を管轄する簡易裁判所に申し立てを行い、裁判所の掲示板に掲示するほか、掲示したことについて官報および新聞に少なくとも1回掲載し、最後に掲載した日から2週間が経過すれば、社員に会社の解雇の意思表示が到達したものとみなされます。 ○解雇予告手当は 公示送達によって解雇する場合にも、所轄の労働基準監督署長から解雇予告の除外認定を受けない場合には、社員に解雇の意思表示が到達したとみなされる日(この場合、官報および新聞に最後に掲載した日から2週間が経過した日)の翌日から起算して30日目の日を解雇日と指定するか、30日分の解雇予告手当を供託するか、どちらかの手続きが必要です。 ○労働契約の自然終了 また、就業規則、労働協約、労働契約のいずれかで無断欠勤が連続して一定期間に及び、連絡不能である場合において自然退職とする旨の定めがある場合には、労働契約の自然終了として雇用契約を終了させることができます。 ただし、無断欠勤の期間が短すぎる場合や無断欠勤をして連絡が取れなくなったことについて客観的な正当性がある場合には、規定の適用が認められないケースも考えられますので注意が必要です。 <バックナンバー> 【200】受動喫煙で病気になったら 【201】育児休業後、元の職場に戻ることはできる 【202】女性が働きやすい職場とは 【203】派遣なのか請負なのか 【204】居酒屋でのけんかで処分される 【205】タクシー運転手の最低賃金 【206】名刺大の小冊子でできること 【207】2007年問題 技能継承に助成金 【208】結婚しても子供を多く持てない夫婦が増加 【209】SEO(検索エンジン最適化)のメリット 【210】就労意識のランキング 【211】集中力アップ 【212】児童手当、小学6年まで支給へ 【213】残業食に何を食べる? 【214】定年退職でも使える雇用保険 【215】母子家庭 【216】団塊世代 定年後の働き方の多様化 【217】紹介予定派遣需要高まる 【218】ワークライフバランス 【219】公益通報者保護法が4月に施行 【220】生活保護 【221】2005年度新入社員意識調査
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