2005年12月12日(月) <第1346号> 「手紙を書こうよ」(第51回) − 文書によるコミュニケーションは人格を高める − ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ - 【51】一方的な通達に対して代理店からメーカー - ……………………………………………………………………………………… 抗議を上のレベルに持っていくという脅しの構えです。 まずは何に対する手紙かを通達のコピーを同封することで知らせます。 (この段階では怒りを押さえます) 次に不服の申し立てです。上申する構えを見せます。 そしてそれから抗議に至る背景、理由を述べます。 (次第に怒りをあらわにぶつけます) 最後に「至急、説明を待つ」という簡単に結びます。 <本文> 先頃あなたより届いた同封の通達に関してお手紙を書いています。 そもそも、(支払いの)遅延に対し初めの1ヶ月は2%、その後は不特定期間にわたり、0.5%の罰金を一方的に課するという件は、上司の承認を受けているのですか。もしそうであるならば、それが誰なのかを教えていただければありがたく思います。私から直接抗議を申し入れることができますから。 たださえ請求料金がべらぼうなのに、あなたの部署がその立場を利用して販売店をさらに食い物にするのを、あなた方の最高経営陣が許すとは信じられません。同じサービスに対するよその2倍から3倍もの額を長年支払ってきたのに、このような通達を受けるとは、踏んだり蹴ったりの思いです。 至急、ご説明くださるようお待ちしています。 <私見・所見> 先方から、支払いの遅れに対して罰金を課すという方針を一方的に通達してきたことに対する 抗議状。 同封した先方の通達のコピーにより、何に対する手紙かを語っています。 論理的に話を進めながらも、次第に強い語調の言葉を用いている、強い抗議の手紙です。 <バックナンバー> 【01】「出張先でお世話になったことに対する礼」 【02】「ビジネス提携に向けた最初の会議のあと、もう一押しする」 【03】「本社から代理店に専門家の派遣を伝える」 【04】「転任の挨拶」 【05】「友人を紹介する」 【06】「就職活動のための一般的な推薦状」 【07】「提案中の企画に関連のある新聞記事を送る」 【08】「乗り気なので話を進めたい」 【09】「製品について詳しい情報を求める」 【10】「見積り依頼に対し一部のみ見積ることを伝える」 【11】「期日を示して急ぎの注文をする」 【12】「代金先払いで注文を受ける」 【13】「値上げ要求を受け入れる」 【14】「契約条件の変更要求を相手方本社に念押しする」 【15】「支払い延期を願う」 【16】「支払いの督促(1)」 【17】「重複した督促に対し、支払い済みであることを伝える」 【18】「品物の不足を知らせる」 【19】「返品および代金払戻し要求を退ける」 【20】「未払いを詫び直ちに送金したことを伝える」 【21】「紹介者への報告 取引関係が不成立だったことを知らせる」 【22】「紹介者への中間報告(1) 被紹介者から連絡を受けて」 【23】「依頼に応えて資料を送る(1) 簡潔に」 【24】「不足料金の送金を知らせる 本の代金として」 【25】「論文応募要綱の送付を依頼する」 【26】「協力を断る 方針により」 【27】「新聞広告への応募者を断る」 【28】「会社合併の挨拶」 【29】「自宅のパーティーへの招待状」 【30】「会議の案内状(1)」 【31】「開所式に出席する」 【32】「開所式に欠席する」 【33】「昇進祝い(1) 取引先の社長就任を祝う」 【34】「第一線から退く人を励ます」 【35】「取引先役員の訃報に接して」 【36】「招待と贈り物に対する礼」 【37】「研究所見学に対する礼」 【38】「代理店の人を本社に招待する」 【39】「見学を受け入れる(その1) 簡潔に」 【40】「面接日程の変更を求める」 【41】「講演を正式に依頼し、段取りを確認する」 【42】「臨時スタッフを売り込む」 【43】「資料送付による売込みを断る(1)」 【44】「見積もりを依頼する(1)」 【45】「見積もり承諾に対して確認して了解を示す」 【46】「製造中止を伝えて代品を勧める」 【47】「値上げを伝える」 【48】「支払い延期願いを断る」 【49】「支払いの再督促 −売上報告と印税支払いを再督促する」 【50】「督促された金額を送るとともに、督促の仕方に苦情を呈する」
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