2005年7月14日(木) <第1195号> 「沈黙は金なり」(『聴く』)(第35回) − 相手の話をじっくり聴くとコミュニケーションが円滑になる − 【35】人の秘密を抱え込んでおく 「秘密の話には羽がある」 あなたはどうして聞き上手になりたいのですか。 その目的の一つがあなたが関心をもつ人との人間関係を円滑にするためです。 いじめでも恐喝でも、両親に話すのがいちばん近道ですが、子どもはなかなか話そうとしないし、 教師に話すのはなおさらあとまわしになります。そのときどうして話せなかったのかを考える人はあまりいません。 「そうか、他人はみんな自己中心的見方で、秘密をもった人を見ている」ことに気づきます。 秘密は話したときから風化します。世間に不用意に暴露すると破壊が起こります。秘密を聞いた人はそれを大事にして、秘密を人にもらしてはいけないのです。 また、心ある人間は、秘密をあまり知りたくないのです。自分が病気にもならず、相手を破壊することに興味ある人は、人の秘密を知りたがります。 抑圧した秘密はうまく開かれると成長に結びつきます。痛みをともないますが、秘密を守ってくれる人に話すと、話し手はだんだんと痛みを感じながらも、自分がどのようにすればいいかがわかってきます。 秘密は守秘義務を自分の防衛に使わない、痛みを共にしながら秘密を聞いていられる人に話すのが大切です。聞き上手になるためには、人の秘密を抱え込んでおく容量が必要です。 <バックナンバー> 【01】「沈黙で売る」 【02】「素直に聞く」 【03】「話し上手は聞き上手」 【04】「真剣に聞く」 【05】「相づちを打つ(その1) 【06】「相づちを打つ(その2) 【07】「相づちにも種類がある」 【08】「くり返す(相づちの高等技術)」 【09】「相づちはタイミング(上手に聞く)」 【10】「聞いた話は忘れる」 【11】「ぐちを聞く」 【12】「ぐちを聞くには極意がある」 【13】「自分のことは話さない」 【14】「相手の心を映す鏡になる」 【15】「他人のことはできない」 【16】「聞かれたことしか話さない」 【17】「答えられない質問には答えない」 【18】「じっくり相手の話を聞く」 【19】「相手の話に興味をもつ」 【20】「素直に聞く」 【21】「上下関係なしに聞く」 【22】「少しだけでも聞く」 【23】「誠実で寡黙であること」 【24】「嘘はつかない、飾らない(オープンということ)」 【25】「相手の話は相手のこと」 【26】「積極的に聞く」 【27】「相手が感じているように聞く」 【28】「話し手のリズムに乗るように聞く」 【29】「言い訳はしない」 【30】「相手の感情を受け止める」 【31】「話には小道具がいる」 【32】「相手中心に聞く」 【33】「聞き出そうとしない」 【34】「飛ばすままに聞く」
← Prev News Index Next→
Copyright 2001-2002 OptWorks Inc. All rights reserved. Contact Us