2005年7月12日(火) <第1193号> 「沈黙は金なり」(『聴く』)(第33回) − 相手の話をじっくり聴くとコミュニケーションが円滑になる − 【33】聞き出そうとしない ○聞き手の「助平ごころ」(「のぞき」) あなたはどうして相手の話を聞きだしたくなるのですか。 親や教師は社会正義を教える人であり、そして社会的良心を形成する人です。 良心は愛される体験から生まれます。 ○人は「愛する人の言うことはよく聞く」 あなたは愛する人にいやな思いをさせていますか。 子どもが親の言うことを聞くのは、愛する人を悲しませたくない、 愛する人から拒否されたくない、との思いがペースになっています。 パトカーを見てスピードを落とすのは、交通警察官が好きなためではありません。 違反切符を切られるのが嫌なためです。 愛する人や大切な人を横に乗せているほうがスピードを控えます。 ○子どものしつけは大切 親が自分の都合からではなく、子どもを愛して子どもの立場に立っていることが しつけの基本です。愛されていない子どもほど非行に走りやすいのです。 親や教師に大切なことは、過去に起こったことではなく、目の前の子どもを見ていてやることです。知らずに犯した行為を見かけたら、「そうしてはいけません。このようにするのよ」と やさしく教えてやれば、子どもは素直に言うことを聞いてくれます。 このときに、子どもが素直でなかったならば、子どもに対する親の態度を見直すほうが早道です。子どもは親の言うことを信じるのではなく、親の行為を通して学ぶからです。 愛されている、大事にされている、自分の味方だと思う教師には、子どもは自分から非行を認めて話します。 プロの話し手は、相手が言いたくない話を聞きだそうとしないし、それを言わせようともしません。話し手が話したいことだけをじっくり聞いていくだけです。 そうすると話し手と聞き手の間に人間関係が生まれ、この人になら自分が誰にも言えなかった 秘密を打ち明けられるかもしれないと思って話をしたくなります。 <バックナンバー> 【01】「沈黙で売る」 【02】「素直に聞く」 【03】「話し上手は聞き上手」 【04】「真剣に聞く」 【05】「相づちを打つ(その1) 【06】「相づちを打つ(その2) 【07】「相づちにも種類がある」 【08】「くり返す(相づちの高等技術)」 【09】「相づちはタイミング(上手に聞く)」 【10】「聞いた話は忘れる」 【11】「ぐちを聞く」 【12】「ぐちを聞くには極意がある」 【13】「自分のことは話さない」 【14】「相手の心を映す鏡になる」 【15】「他人のことはできない」 【16】「聞かれたことしか話さない」 【17】「答えられない質問には答えない」 【18】「じっくり相手の話を聞く」 【19】「相手の話に興味をもつ」 【20】「素直に聞く」 【21】「上下関係なしに聞く」 【22】「少しだけでも聞く」 【23】「誠実で寡黙であること」 【24】「嘘はつかない、飾らない(オープンということ)」 【25】「相手の話は相手のこと」 【26】「積極的に聞く」 【27】「相手が感じているように聞く」 【28】「話し手のリズムに乗るように聞く」 【29】「言い訳はしない」 【30】「相手の感情を受け止める」 【31】「話には小道具がいる」 【32】「相手中心に聞く」
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