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2005年6月17日(金) <第1168号>

                    「沈黙は金なり」(『聴く』)(第26回)

          − 相手の話をじっくり聴くとコミュニケーションが円滑になる −

【26】積極的に聞く
「自我関与度」
自分の気持ちをあることにどれぐらい関わらせているかの程度をいいます。
聞き手の自我関与が低いと、話し手の話す気持ちが萎えていきます。

(人間にとっていちばんつらいのが無視されることです)

話を聞く技術とは、相手中心であり、こちらからは話さず、とにかく受け身です。
はじめから受け身な聞き片をすると、「相づち」と相手の言ったことを手短に繰り返す
(「おうむ返し」)ような、消極的な聞き手になります。

積極的に聞くということは、こちらの立場を主張することではなく、あくまで聞く(Listen)ことです。
しかし、あまりにも積極的になると「聞く(Listen)」が「たずねる(Ask)」になってしまいます。
それを避けようとして聞く姿勢をとると、今度は消極的になり、自我関与の低い聞き方になります。

相手の話をよく聞こう、理解しようとする人は、正しいことにのみ目を向けるのではなく、
人間の弱い部分、影の部分に対しても理解があります。

人の話を聞くことは、聞き手にとって、話し手と弱点をどこかで共有することを意味します。

<バックナンバー>
【01】「沈黙で売る」
【02】「素直に聞く」
【03】「話し上手は聞き上手」
【04】「真剣に聞く」
【05】「相づちを打つ(その1) 
【06】「相づちを打つ(その2) 
【07】「相づちにも種類がある」
【08】「くり返す(相づちの高等技術)」 
【09】「相づちはタイミング(上手に聞く)」 
【10】「聞いた話は忘れる」 
【11】「ぐちを聞く」
【12】「ぐちを聞くには極意がある」
【13】「自分のことは話さない」
【14】「相手の心を映す鏡になる」
【15】「他人のことはできない」
【16】「聞かれたことしか話さない」
【17】「答えられない質問には答えない」
【18】「じっくり相手の話を聞く」
【19】「相手の話に興味をもつ」
【20】「素直に聞く」
【21】「上下関係なしに聞く」
【22】「少しだけでも聞く」
【23】「誠実で寡黙であること」
【24】「嘘はつかない、飾らない(オープンということ)」
【25】「相手の話は相手のこと」

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