2005年5月10日(火) <第1130号> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ - 【126】次世代法の行動計画は策定されましたか? - ……………………………………………………………………………………… 平成17年4月1日から、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画の策定届の受付が、各都道府県労働局で開始されました。 平成15年7月に成立した「次世代育成支援対策推進法」は平成17年から10年間の時限立法のため、1つの行動計画が終了した後も、平成27年3月31日までは次の行動計画を策定する必要があります。 子育てと仕事の両立に必要な環境を整備することで、労働者のモラール上昇による生産力の向上や、出産・育児を理由とする退職者の減少による優秀な人材の確保、定着にもつながります。 ○ 「一般事業主行動計画」届出の義務 「次世代法」では、次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境整備を行う「次世代育成支援対策」を進めるため、事業主に「一般事業主行動計画」を策定し、届け出ることを義務づけています。 301人以上の労働者を雇用する事業主は、「行動計画」を策定し、平成17年4月1日以降、速やかに届け出なければなりません。なお、300人以下の事業主に対しては、努力義務となっています。 ○ 「一般事業主行動計画」とは 労働者が仕事と子育てを両立させ、現在の少子化の流れを変えるために「次世代法」に基づいて事業主が策定する行動計画のことです。 ・計画期間 ・目標 ・目標を達成するための対策とその実施時期 の3つを定める必要があり、それぞれ下の3つの要件があります。 a)一定の目標が達成されるための期間としては2〜5年が望ましい b)アンケート調査等により、労働者のニーズを踏まえた目標で、 その達成状況を客観的に判断できるようなもの c)目標を達成するための対策としていつ、どのようなことに取り組むのか 具体的な内容については、厚生労働省のHPから「行動計画策定指針」が公表されていますので、確認してください。また、行動計画を策定し届け出た後、一定の認定基準を満たした場合は、都道府県労働局長に申請を行い、認定を受けると、表示(マーク)を広告・商品等につけることができ、企業のイメージUPにつながります。 ○ 企業の取り組み 「次世代法」の4月施行にあわせて、N社やF社などの大手情報企業が社員の子育て支援策の拡充に乗り出しています。N社は社員が育児のために親の近くに転居する費用などの補助制度を導入し、F社は育児休暇の期間を1年半に延長しています。 これらは、子育てと仕事の両立を支援する目的だけではなく、少子化が進むなかで女性戦力を有効に活用するための制度充実を目指しているといえます。 <バックナンバー> ○ 井上 充さん 【 61】タクシー運転手と請負 【 62】タクシー運転手という仕事 【 63】雇用情勢 【 64】高齢者雇用の取組み 【 65】NEET(ニート) 【 66】技能系社員登用制度 【 67】個人業務委託 【 68】労働形態の多様化 【 69】雇用対策の転換 【 70】採用の良否 【 71】派遣労働者の現状 【 72】新卒者内定状況 【 73】ICという働き方 【 74】某社人事担当者の悩み 【 75】営業マンの休憩時間 【 76】オーケストラの年収 【 77】労働時間延長に動く独企業 【 78】就業促進手当 【 79】第三者行為労災について 【 80】プライバシーマーク 【 81】改正労働基準法 【 82】過労自殺 【 83】私的メールのモニタリング 【 84】ビジネスマンが重視するものは 【 85】社員の起こした交通事故について 【 86】基本4情報の漏洩 【 87】聖域を外部委託した生保 【 88】医療機関の個人情報保護 【 89】生命保険の手数料 【 90】プライバシーマーク・認定申請増える 【 91】カンタン個人情報保護対策 【 92】求職活動支援書 【 93】改正代金法 【 94】成績不良と解雇 【 95】市場化テスト 【 96】セクハラ相談 【 97】給与計算の変更点 【 98】ADRって何? 【 99】悪用される全喪届 【100】信用と取引信用保険 【101】保険料の節約法 【102】労働福祉事業と雇用保険三事業 【103】年金暮らしと税金 【104】年俸制について 【105】65歳までの雇用確保が義務付けられます 【106】労働組合法が改正 【107】育児・介護休業法が改正 【108】会社を退職した方が創業する場合の助成金 【109】ストックオプションの利益は給与所得 【110】人事考課 【111】成果型賃金制度導入の難しさ 【112】賃金体系の変遷 【113】2007年問題 【114】大規模小売業への排除勧告 【115】退職システムの複線化 【116】ライフシェア5箇条 【117】能力評価基準の策定 【118】労災保険料の業種区分を細分化へ 【119】国民健康保険法 【120】営業の練習 【121】高年齢者の賃金設定 【122】残業代未払い問題 【123】現場力の伝承と安全対策 【124】雇用改善に地域間、男女間、世代間の格差 【125】通勤災害制度の対象を拡大
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