2005年4月24日(日) <第1114号>
「沈黙は金なり」(『聴く』)(第6回)
− 相手の話をじっくり聴くとコミュニケーションが円滑になる −
【06】「相づちを打つ」(その2)
話がはずむためには、聞き手が話を肯定的に受け取ることが大切です。自分の話を否定的に聞かれていることがわかると、相手は話す気がしなくなってしまいます。
相手の言ったことを肯定的にとらえるということは、相手の言ったことは相手のこととして認めるということです。相手の話を聞くときには自分の意見は出さず、相手の気持ちを肯定しながら聞きます。
そして、それができているかどうかをたしかめるのが、相づちなのです。相手の話が聞けなくなってくると、相づちが出なくなります。相づちのかわりに「しかし」とか「けれど」とか「でも」という、逆接の接続詞が出てきます。
相手の話を黙って聞くのではなくて、必ず相づちを入れながら聞いていると、話し手ははなしやすいものです。
欧米人は相づちにうなずく、両手を広げる、目を見張るなどのアクションを入れます。ただし、日本人にはオーバーアクションよりも簡単なうなずきと簡単な相づち言葉が合っています。
<逆接的なことば>
他人の話をきくときは、聞いてみようと意図することが肝心です。
「相手はどんなことを感じているのだろうか」
「相手はどう思っているのだろうか」
では、どうしたら相手に話をさせることができるのでしょうか。
こんなときは、相手の話を促すことばを使います(順接的に)。
「それで」
「それから」
「なるほど」
「もう少し詳しく聞かせてください」
「もっと話を聞かせてください」
このとき、逆接的なことばは"逆効果"です。
例えば、「しかし」、「でも」は使わないでおきましょう。
思わず言いそうにときは、ことばを【飲み込み】ます。
<バックナンバー>
【01】「沈黙で売る」
【02】「素直に聞く」
【03】「話し上手は聞き上手」
【04】「真剣に聞く」
【05】「相づちを打つ(その1)
← Prev News Index Next→
|