2005年2月7日(月) <第1038号>
<バックナンバー>
○ 目からウロコ
【01】"どうしようもないお役人"
「あっ、そうか!」(第2回)
− 目からウロコが落ちる、人間模様(人のタイプや人間の関係)を知る −
Q.あなたの身の回りにこんな人はいませんか。
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┃【02】顔に不自由している人 ■■■■■■■■■■
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久しぶりに電車に乗りました。
電車の中はまるで「無法地帯」のようでした(何でも有りなのです)。
携帯電話をする学生風の男の子、スポーツ新聞を広げたまま二人分の席を占めている団塊の世代と思われる男性、コスプレの洋服を着てカロリーメイトで栄養補給している女の子。
ふと、向かい合わせの席に座っているOLと思われる女性の振る舞いにしばし目が釘付けになりました。アイシャドーで瞼に色を塗り、口紅で口元に色をつける・・・そう、お化粧を始めたのです。
全く周りの乗客の、これからマジックが始まるぞ、という期待感に溢れた目線がまったく気にならないらしいのでした。その女性は次のターミナル駅で下車。するとドア付近から勢いよく飛び乗ってきた中年の女性が、今度は自分の番と言わんばかりに化粧を始めました。
お化粧の様子を分析すると二人の女性に共通することがありました。それは二人とも顔に不自由しているらしく、念入りに修正をしていたことです。また公共施設(車両)にいるという意識はなく、あたかも自分の個室にいるがごとく手鏡とにらめっこしていることでした。
あっ、そうか、顔に自信がある人は電車内ではお化粧はしない!
好奇心旺盛なこちらは思わず手鏡を持っている女性を真似るように、リップクリームで荒れた唇をケアしていたら、女性とバッチシ目が合ってしまいました。お互いに気まずい雰囲気になり、こちらは次の瞬間、リップクリームで眉毛を揃えていました。一方、相手方はお化粧するのを止めてしまいました。
あっ、そうか、マジマジと他人に見られると公衆(電車内)であることに気づき、恥ずかしくなるんだ!!
(エッセイスト 大前乃英雄)
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