2004年8月12日(木) <第981号> ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ 【最適設計】 ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ <復活!乱視点> 【56】分離する ダイソンサイクロン式掃除機「DC12」 ○紙パック式 紙でゴミをこし取るため、目詰まりを起こし、吸引力が低下します。 ○サイクロン式 高い吸引力を接続させました。 竜巻状に高速回転する気流により生じる遠心力で、ゴミと空気を分離し、 ゴミを捕捉します。 ※サイクロン掃除機の技術 <バックナンバー> 【01】〜【21】役員退職金決定の考え方と手続き 【22】伸びる人材と企業の見極め方 【23】現況調査時の現物確認 【24】法人税関連項目のチェックポイント 【25】「みなし大会社」 【26】医師の事業所得の確定申告 【27】消費税法第63条の2(価格の表示)について 【28】会社の「実行度・徹底度」 【29】総額表示方式の実施(公正取引委員会のQ&A) 【30】住宅ローン控除 【31】経常利益を大きくする 【32】業種区分(自ら開発したゲームソフトを量販した場合) 【33】贈与税の配偶者控除 【34】請負契約と委任契約の判断(印紙税) 【35】労働基準法等による金銭の取扱い 【36】事例に学ぶ病院の生き残り戦略 【37】生計を一にする 【38】試験研究費の総額に係る税額控除制度 【39】シルバービジネスへの参入を考える 【40】個人年金と税金 【41】定期借地権付住宅の住宅ローン控除 【42】貸借対照表を作り直す(経営指標の活用) 【43】総資本経常利益率/正味運転資本比率(経営指標の活用) 【44】コスト・マネジメントの意義(コスト・マネジメント) 【45】インテグレーテッド・コスト・マネジメント(コスト・マネジメント) 【46】相続財産から控除する葬式費用の取り扱いについて 【47】マイレージサービスは所得税の課税対象か 【48】広大地の評価 【49】パート・アルバイトの活用法(フードサービス業における店舗) 【50】死亡保険金と退職金の課税関係判決について 【51】被災サラリーマン・年金生活者の源泉徴収猶予・還付 ■「奈穂の税務相談」■ 毎週木曜日は、若手女性税理士としてご活躍、経営者への的確なアドバイスが好評、 また佐藤税理士事務所所長でもある佐藤奈穂里さんにコラム「奈穂の税務相談」をお書き いただいています。 ┗≫●掲載した内容についてご関心がある方は--->>>メールでこちらまでお問い合せ下さい。 ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ┏ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 【52】役員の報酬・賞与の辞退 ……………………………………………………………………………………… ○ 概要 法人の不祥事に際し、取締役が報酬や賞与の辞退する表明するニュースも珍しくありません。 このような場合、法人の債務免除益計上や役員側の所得税課税、源泉徴収などを 検討する必要があります。 ○ 役員報酬の辞退 役員報酬は支払債務確定時の損金となります。 役員は株主からの包括委任履行により株主総会等で定められた報酬対価についての 請求権を有すると考えられているため、通常は月々の支給期の到来により請求権及び 支払債務が確定したものと判断されます。 債務確定後の辞退は債務免除益の計上が必要となります。 ● 将来の報酬について辞退を表明した金額(たとえば『今後6ヶ月間、3割返上』等)は、 その支払債務が未確定であることから、損金の計上及び債務免除益の計上のいずれもが 無いこととなります。 ● 商法の整理開始命令のあったこと等により、役員から債務の免除を受けるときは その債務免除益相当額まで、過去の欠損金を損金に算入する規定があります。 ○ 役員賞与の辞退 ● 原則的考え方 損金不算入の未払役員賞与について、その債務確定後に不払とした場合は、 債務免除益を計上する必要があります。 ● 債務未確定の役員賞与 多くの場合、役員賞与は株主総会で利益処分案が承認され、 その後の取締役会において取締役毎の賞与の金額が決議されます。 つまりその取締役会において辞退の決議がされれば、債務は未確定であり、 債務免除益の計上は不要となります。 ● 事業再建等に伴う特例 会社の整理、事業再建、業況不振等の理由で、取締役会により未払役員賞与を 不払いと決議した場合等に、その金額が一定の基準で算定されるなどの要件を満たすときは、 債務免除益の計上を不要とする特例があります。 ○ 役員の所得税 ● 支給期の到来前に辞退の意思を表明した報酬、賞与は、所得税の課税はされません。 ● 既に支給期の到来した未払役員賞与や報酬については、これが実際に支払われた時に 源泉徴収をします。 この場合の支払とは、債務が消滅する一切の行為をいい、受領の辞退も含まれます。 よって支給期到来後の賞与・報酬の辞退については、役員は所得税の課税を受け、 会社は源泉徴収税額相当額を納付しなくてはなりません。 ● ただし、債務超過の状態が相当期間継続しているため、報酬等の支払ができないと 認められる場合に限り、役員についてその所得はなかったものとされ、かつ会社も 源泉徴収をしなくてよいとされています。
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