2004年3月20日(土) <第836号>
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【最適設計】
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<バックナンバー>
【01】3つの過剰
【02】長野県の製造業
【03】敗者復活
【04】IT武装
【05】日次決算
【06】新たな挑戦
【07】生かす技術
【08】三種の神器
【09】独壇場
【10】磨く
【11】ナノテクノロジー(超微細技術)
【12】匠道場(技能継承への取り組み)
【13】ナノテク革命
【14】環境対策技術
【15】中小企業の戦略的思考
【16】超高速と低コスト
【17】日本の優位
【18】ものづくりの社長
【19】「セル生産方式」
【20】ものづくり〜国内回帰〜
【21】オンリーワンへの道
■「日本の製造業」■
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「自分の強みを伸ばすモデルを考えるべきだ」
(シャープ社長 町田 勝彦さん)
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- 【22】「クリスタルバレー」 -
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得意分野で負ければ屋台骨が揺らぐから技術は門外不出です。
例えば液晶の製造装置に問題が生じると、別の装置メ−カーに直させています。
製造元が直すと、改良点を盛り込んだ装置が競合企業に渡る恐れがあるためです。
「クリスタルバレー」での部品・製品の融合戦略は日本の製造業の行方を占う試金石です。
○ 『擦り合わせ型』
− 各部門の技術や知恵を持ち寄る −
日本には各部門の技術や知恵を持ち寄る『擦り合わせ型』の経営が適しています。いろいろなノウハウを集め、創意を発揮する気風があるからだ。トヨタやキャノンなど今をときめく会社に共通するのは、マニュアル化ができない技術を現場で蓄積してきました。
この会社も電卓で液晶を採用して以来30年、液晶の技を積み上げてきました。
「どこにもないオンリーワン商品を生むには開発と生産を融合させる方がいい」と言っています。
○ 生産技術の『ブラックボックス化』
− 秘伝のタレ −
「生産技術はウナギ屋の秘伝のタレのようなもの。いいものを作るには材料や製造装置会社との擦り合わせが必要だ。社会の開発と生産技術部隊を同じ場所に集めれば開発期間短縮やトラブルの早期解決にもつながる。」
○ モルヒネ経営からの反省
− 生産技術ではなく開発で勝負 −
「先端商品を開発するなら国内がいい。海外で材料や製造装置が育っていない。海外担当役員だった時、海外工場をいくつも作ったが、国内の生産技術がみるみる落ちていった。コスト削減のための海外生産は一時しのぎのモルヒネ経営だ。その反省もあって社長就任後、国内に5つの工場を建設した。」
○ 逆張り戦略(弱者の戦略)
− 部品事業を強化する −
「部品から製品まで一貫して開発・生産する垂直統合経営にこだわる。」
○サムスンとの総力戦
− 韓国サムスン電子との比較 −
"部品と製品の技術融合が競争力を高める"
利益は10分の1。利益率は3分の1
○液晶技術
"音の出る液晶"
○市場シェア
液晶テレビ 50%(世界)
携帯電話 3位(日本)
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