2002年12月6日（金） <第366号>

2002年12月6日（金） <第366号>

今週は特報です。「丸く削る」技術をご紹介しています。

┏━┓ 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　特報「丸く削る」
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┗━┛　　　　　　　　　　　　　　　　　　～　1μ以下への挑戦　～

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　■　株式会社　秋山製作所　■
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<http://www.akiyama-ss.co.jp/ > 　

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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　【Key-Words】　　　　　
　　　　
　　　　　　　　○クランクシャフト(エンジンの回転軸)：
　　　　　　　　< http://www.subaru.co.jp/spirits/mechanism/2/index.html >
　　　　　　　　○真円度　円筒度：
　　　　　　　　< http://www.riken.co.jp/piston/c/c_1.html >
　　　　　　　　< http://www.toyo-at.co.jp/application/kaden/kade009.html >
　　　　　　　　○2μ以下：↓(真円度1.22μm　円筒度1.44μm)
　　　　　　　　< http://www.akiyama-ss.co.jp/round.html >　　　　　　　　　

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⊿本社　　　　〒360-0012　埼玉県熊谷市大字上之2961-6
⊿社長　　　　秋山　哲也様(40歳)
　　　　　　　　< http://www.akiyama-ss.co.jp/who.html#021122 >
⊿事業内容　各種クランクシャフト、シャフト製品の製造
⊿強み(取材・インタビュー内容から抜粋)
●eソリューション
昭和45年11月、シャフト製品に専業化しました。

ピーク時にはトラックのほとんどにクランクシャフトが搭載されていました。(年間19万台）いまはピーク時の半分以下の7万5千台に落ち込んでいます。

売り上げも5億円から2.3億円まで下がっていますが、(専任営業員をおかずに)社員17名で2億円以上の売り上げは業界の中では"勝ち組"です。

この勝因は早くからeコマースに取り組み、2001年9月には独自ドメインを取得するなどホームページやインターネットを上手く利用したeソリューションビジネスが成功している好例です。

(先代の「負の遺産」に悩む2代目経営者は秋山社長が仕掛けるビジネスモデルは参考になります。)

●若さ(若干26歳で社長就任)
高専時代に夢を無くしかけていた4人兄姉の末っ子が1988年に父親秋山文作から社業を引き継ぎ、社長に就任しました。以来社長業は14年になります。

後継ぎは長兄に拘った父・文作氏とブンデスリーガを夢見た息子・哲也社長との間には相容れないものがあるにせよ、国の高度熟練技能者にも認定された父親のDNAを受け継いだのは2代目の強みです。

(残念ながらサラリーマン社長にはこの『血の流れ』がないのです!)

●オンリーワン(「丸く削る」)
1998年にクランクシャフトを旋盤加工にて仕上げる工法を確立しました。

秋山製作所は全長500mmまでの各種シャフト、クランクシャフトの製造を得意としています。クランクシャフトは複合加工技術の結晶です。旋盤加工、フライス加工、長穴加工、細穴加工、熱処理技術、研削加工、磨き加工などを利用しながらクランクシャフトは生まれています。

(複合加工技術をもっていることも受注に結びついています。)

●クランクシャフト研削盤
2001年に豊田工機製のNC円筒研削盤を導入。クランクシャフトの完成品納入を始めました。

クランクシャフトを研削するのに、2種類の方法があります。１つは、治具を用いる方法です。この方法は治具にて対応しますのでどんな円筒研削盤でも加工できます。もう１つが主軸（Ｃ軸）と切り込み軸（Ｘ軸）とを同期制御することにより特別な治具を必要としないで研削する方法です。ＣＸ制御と呼ばれています。このＣＸ制御式の円筒研削盤を日平トヤマと豊田工機の2社が製造しています。

(これにより色々なクランクシャフトの完成品の納入が可能になりました)

●「かけこみ寺」
秋山社長：クランクシャフトやシャフトが専門です。「丸く削る」ことを諦めている(諦めていた)メーカーがあれば、必ず相談が舞い込むようなソリューションパートナー会社になりたいと思います。クランクシャフト・シャフト加工で意識する会社はありませんが、クランクシャフトを内製しているメーカーは気になっています。

(★今年10月、「かけこみ寺」としてある大手メーカーから「2μ以下」技術に対する取引が始まりました。)

●取材・インタビューを終えて
アポ(2002年11月28日午後2時)の1時間前には熊谷市内に着いていましたが、ナビゲーション機能に不安があるる私は迷走。結局、30分遅れで秋山社長にお会いしました。

第一印象は"やや気難しいか"。
しかし、人を見るナビゲーション機能には相当なる自信を持つ私(46歳)の心眼は、"フットワーク(決めたら即行動力)"があるトップだと感じました。

若手の社員(20代から30代前半)に「できる(加工精度の保証)まで帰るな」、「できないなら辞めてもらっていい」とまで言い放つ、厳しさも持ちあわせる経営者です。

(こちらが挨拶しても頭を下げない無愛想な2代目が多いなか)
帰り際、玄関までお見送りいただき、深かぶかと礼をされたのが嬉しかったです。

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関｜連｜情｜報｜
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□クランクシャフト
┃-「ラジコンエンジン用クランクシャフト」
┃< http://www.tokyo-kosha.or.jp/argus21/pdf/200112_argus277.pdf >
┃-「汎用コンプレッサー用クランクシャフト」
┃< http://www.ome.or.jp/kaiin/cast/index.htm >
┃-「業務用空調機コンプレッサー用クランクシャフト」
┃< http://www.hitachiacs.co.jp/pi-pacm01.html >
┃-「産業用コンプレッサー用クランクシャフト」
┃< http://www.knn.co.jp/df/Air_compressor.html >
□製造装置
┃-「NC円筒研削盤」
┃< http://www.toyoda-kouki.co.jp/_pub_html/sub_html/tmw/prodlines/enken/gr_index.htm >
┃-「クランクシャフト焼入・焼戻装置」
┃< http://www.denkikogyo.co.jp/products/k/kou011.html >
□その他
┃-「エンジン部品」
┃< http://www.nissan.co.jp/COMPASS/TOUR/I-FACTORY/iwaki6.htm >
┃-「鍛造」
┃< http://www.e-mold.co.jp/tanzou.html >
┃< http://www.riken-forge.co.jp/tannzou.htm >
┃-「型鍛造クランクシャフト用CAD・CAM・CAEシステム」
┃< http://www.sumitomometals.co.jp/news/news/2001/news2001-11-20.html >
┃-「冷間鍛造」
┃< http://www.kimura-kinzoku.co.jp/coldforging.htm >
┃-「塑性加工機械」
┃< http://www.optworks.co.jp/news_log/2002/0501_169.html >
┃-「BBS」
┃< http://bbs.nc-net.or.jp/forum/ngbbs.php?bbs_type=3 >
┃-「潤滑油ビジネス」
┃< http://www.optworks.co.jp/news_log/2002/1025_324.html >

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