2010年1月20日(水) <第2399号> − Aとのコミュニケーションをデザインする − 美しい日本語は、あいさつ語が大部分である。あいさつ語とは、「声をかける」ことばである。 「ありがとう さよなら はい おはようございます わたくし さわやか あなた おやすみなさい すいません どうぞ いいえ いらっしゃいませ おかあさん ほのぼの ごめんなさい しぐれ たそがれ はは いただきます いってらっしゃい うららか こんにちは ふるさと・・・・・・」。 これによって、相手との距離がぐっと縮まる。この声の接触行動が自己表現の道を開く。 30.「働いてどうなるの?」と聞く若者 若い者がまっ昼間からごろごろ寝ている。それを見た年配者が文句を言う。 年配者(1) 「いい若いもんがなんだ、起きて働いたらどうだ!」 若者A(1) 「起きて働くとどうなりますか?」 年配者(2) 「働けばカネが貰える」 若者A2) 「カネが貰えるとどうなりますか?」 年配者(3) 「カネがあれば、金持ちになれるじゃないか!」 若者A(3) 「金持ちになるとどうなるんですか?」 年配者(4) 「金持ちになれば、おまえ、毎日寝て暮らせるだろう?」 若者A(4) 「それなら、いま、もう寝て暮らしていますが」 年配者(5) 「・・・・・・いまどきの若いやつときたら!!」 若者A(5) 「働いてどうなるんですか?」 再び対話は、振り出しに戻ってしまう。二人の距離は少しも縮まらない。 「ああ言えばこう言う」式の”不毛のやりとり”に、年配者はがっくりと疲れてしまう。 − 明日(1/21)は『31.繁盛している食堂のおやじ』を掲載します − <バックナンバー> 00.子どもの心をつかむ 01.事例 02.コンビニの店員の心をつかむ? 03.レストランで接客している女性 04.職場で具合の悪そうな部下を見つけた上司 05.「わかりません」と答える研修医A 06.不定愁訴(”愚痴外来”) 07.聴き遂げる 08.真摯に耳を傾ける 09.外科医と患者 10.年配の男性のお客 11.魚売り場の店員 12.不安はあるが暗くはない家族 13.ぐっと言葉を呑み込んだ上役 14.会議室から急ぎ退室する上司 15.感動した新人の頃 16.設計 Vs. 営業 17.やってられない、部下 18.気配りのよい人 19.”おとな”の夫 20.仕事で納得いかない後輩 21.話の流れを作る人 22.上司のよく使う表面的なコトバの裏のホンネ 23.大工の棟梁 24.女子社員用「社員用語集」 25.「報告」する警察官 26.普通の母親と良い母親 27.教師に対して、腹を立てている中学生 27.教師に対して、腹を立てている中学生(続き) 28.離婚した母と子 29.早口の女子大生
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