2007年3月27日(火) <第1816号>
− さまざまな人たちとの対話 −
今週はコミュニケーションの約束事とコミュニケーションの現状を見ていきます。
対話の目的は、対話とコミュニケーションを理解し、その可能性を広げることにあります。
【02】コミュニケーションの約束事
コミュニケーションは双方向であり、コミュニケーションはキャッチボールです。
キャッチボールの前提は、まずは1対1であることです。すべてのコミュニケーションのベースも、1対1のコミュニケーションにあります。1対1のコミュニケーションを交わす経験を積むことで、コミュニケーションに対するスタンスができあがっていきます。
まずは向き合うことから始めます。ボールが行って、来て、行って、来るように、自分も話す、相手も話します。この「話す」と「聴く」の2つの役割をお互いが担うことでコミュニケーションが成り立ちます。
<コミュニケーションが成立するとき>
1.はじめようという意図があります。
コミュニケーションの最初は、コミュニケーションをはじめる人の、内側からの「伝えたい」、「関わりたい」という欲求です。
2.相手の同意が取れています。
あなたは相手がコミュニケーションを交わす準備ができていないのに、一方的にボールを投げつけていませんか?
3.対話を続けることに対する同意もあります。
途中で意見が合わなかったり、感情的になったりしたとしても、対話を続けるという同意が必要です。
4.お互いに向き合っています。
相手と向き合うことで、直面するのは、目の前にいる相手だけでなく、自分自身でもあります。そこに今の自分の「ありのまま」が映し出される可能性があります。
相手と向き合って、コミュニケーションを交わすときには、常に自分という人間がはっきりしてしまうというリスクがあります。しかし、向き合い、直面することによってのみ、コミュニケーションは成立します。
5.適切な距離感を持っています。
この距離感は感覚で測るものです。相手を観察し、相手が許容する範囲で近づきます。さらに自分の緊張の度合いも測りながら、近づきます。この感覚が働かないと、距離をとりすぎたり、近づきすぎたりして、いずれも心を開いたコミュニケーションを持つことができません。
(コーチ 小江戸)
<バックナンバー>
【01】コミュニケーションを広げる
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