2007年2月6日(火) <第1767号> ■労働・経営■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ - 【310】会社員の出張が増加しているのか - ……………………………………………………………………………………… ○ITの発展は出張を増やすのか 先日、「会社員の出張が増加傾向にある」との記事が新聞に掲載されていました。出張増加の背景には、景気回復で企業活動が活発になったためだけではなく、IT(情報技術)の進歩が出張を増やしているといった面もあるようです。 ○鉄道やホテルのビジネスの利用客が増加 昨年4〜10月の新幹線や特急などの輸送客数は前々年同時期に比べ増加しており、旅客数のうち半数以上を出張などのビジネス需要が占めており、輸送客数の増加はビジネス客の貢献が大きいといえます。 新幹線の4〜10月の総輸送客数は前々年同時期に比べわずかな伸びなのに対し、ビジネス需要が多い回数券の伸び率は倍以上で、また大半がビジネス需要であるグリーン車の平均乗車率も上昇しています。 出張客をターゲットにしたビジネスホテルの開業も相次いでおり、あるビジネスホテルは今年4月からの2年間で東京都心部に4カ所を新規にオープンする予定だそうです。 ○ITの進展で商機が広がる かつては、「IT化が進めば、テレビ会議などで要件を済ませることができるため、わざわざ出張しなくてもよくなる」といわれたこともありましたが、現実にはむしろ出張の増加につながっているようです。IT化で情報が得やすくなり、これまで知らなかった企業や見本市に出かける機会が増えていることなどが背景にあるようです。 ITの進歩によって情報の獲得や発信が容易になり、企業の接点が増えた結果、新しいビジネスチャンスも増加したといえるでしょう。 ○コスト管理は厳しく 出張が増えているとはいえ、バブル期とは異なり企業のコスト管理は厳しいようです。旅行会社に出張のチケット手配を一任するなど、コストを減らしながらも出張の回数は維持しようとするところも多いようです。 ITの進歩は、意外にも忙しいビジネスマンを一段と多忙にしているようです。 <バックナンバー> 【268】「マザーズハローワーク」の現状と課題 【269】晩婚・晩産化で女性の労働力が上昇 【270】成果主義賃金訴訟で社員逆転敗訴の判決 【271】外国人の従業員を雇う場合の注意点 【272】雇用保険 65歳以上でも新規加入が可能に 【273】コーポレートガバナンスを学ぶ 【274】賞与をめぐる状況 【275】2005年度の概算医療費が過去最高に 【276】雇用保険の基本手当日額が変更 【277】「地域別最低賃金」を2年連続引上げへ 【278】「労働審判制度」の利用状況 【279】横行する偽装請負と労働局による是正指導 【280】社員に対する資格取得援助費用の返還請求は可能か 【281】製造業や飲食業を中心に正社員が不足傾向 【282】仕事に関係のないウェブサイトの閲覧 【283】健康保険料率の上限が2008年度から引上げ 【284】企業におけるパワー・ハラスメント防止対策 【285】育児休業取得者増加への対応が重要に 【286】出産手当金の対象者・受給額の変更 【287】健康保険法改正でどうなる 【288】若年者をとりまく厳しい雇用環境 【289】民間給与が8年連続でダウン 【290】転職で失敗しないために必要なこと 【291】雇用保険料率が引き下げられます 【292】企業の子育て支援策と導入効果 【293】会社が指定した通勤経路の変更は認められるか 【294】「医療安全管理者」指針を作成へ 【295】被災時の医療費負担が減免・猶予されます 【296】平成18年度の年末調整について 【297】各業界における人材不足への懸念と対策 【298】話題の「ホワイトカラー・イグゼンプション」とは 【299】「高年齢者雇用確保措置」の実施状況 【300】「行政サービス・住民負担の地域格差」の実施状況 【301】企業による飲酒運転対策への取り組み 【302】会社に無断でアルバイトをしたら 【303】「年収130万円」の壁、働き方で変化 【304】給与は全額差し押さえられる 【305】医療制度改革に伴う患者の医療費負担引上げ 【306】新しい年金額通知サービス「ねんきん定期便」の概要 【307】定期健康診断の受診は個人の自由なのか 【308】「働く意欲」が強い50代 【309】「景気は拡大」は9割なのに…
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