2007年1月31日(水) <第1761号>
− 「職を失った人たちに対する訓練プログラム」 −
再就職したあともすぐれた業績を上げているクライアントがいます。
職を失った人たちが新しい職務を見つけることを支援する、自らの内部のリソースを充実させることを目指したプログラムです。
職を失った人たちは職を失ったことから心が乱れ、自分の将来に不安を感じ、収入を心配し、自己不信にさいなまれることになるので、その人たちの感情コンピテンシーを高めることによって再就職活動もよりスムーズに進めることが可能になります。
職務上で卓越した業績を上げる人たちにとって重要な感情コンピテンシーのほとんどが、新しい職務を探している人たちにも同様に役立ちます。職を失った人たちのこの種のコンピテンシーを高めることによって、その人たちがより早く職務を見つけ出すことを助け、さらに再就職したあともすぐれた業績を上げることを助けます。
このプログラムは再就職に取り組む人たちに、次の2種類の能力を植え付けます。第一は実用スキルであり(たとえば各人の売り込むべき才能や就職先を見つけるためのネットワーキングを明確に把握する)、第二は彼等の市場価値を伴う才能をさらに強化する「心の中の元気の回復」です。
5回のセッションを組む簡単な形式で、2人の訓練担当が15人から20人の参加者の世話をします。各セッションはメンタルな準備、ドラマ化、主要なスキルのロールプレイといった手法を使った行動を通じた学習(アクション・ラーニング)に沿って進められます。
これらのスキルのうちのひとつが「楽観的行動」です。再就職活動に取り組む人たちの不安と引っ込み思案を考えると、この人たちは失業に伴う敗北感に対抗する治療薬を必要としています。
このプログラムでは、企業からの不採用のケースを予測し、もしそれが起こった時に自分自身にどう説明するかをリハーサルしておくように参加者に教育します。このような困難な事態を予測し、それに対して対処し得る心のなかの反応を準備しておくことを通じて、感情的負担を柔らげ、回復時間を短くすることができます。
その他このプログラムが教えている能力には次のようなものが挙がられます。
・相手(雇用主)の立場に立って考える
・自己確信をする
・ネットワーキングを築く
・キャリア・マネジメントに関する意志決定をする
・感情面の自己コントロールをする
このような情動に含まれるスキルのすべてが、再就職したあとでも大いに役立っています。
(キャリア・コンサルタント 小江戸)
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