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2006年12月17日(日) <第1716号>

                         ■労働・経営■

     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
             - 【297】各業界における人材不足への懸念と対策 -
     ………………………………………………………………………………………
○人手不足の状況と企業戦略
景気拡大期間が戦後最長の「いざなぎ景気」を超えようとしている今、各業界で人手不足感が強まってきています。企業には今後、人材確保を視野に入れた新戦略が求められます。

○ドラックストア業界が懸念する薬剤師不足
大手ドラッグストア各社は、今後予想される薬剤師不足をにらみ、業態転換や、資格を持ちながらも転職や退職などで一線から離れている人を対象とした研修の実施を検討し始めているようです。

2004年6月に薬剤師法が改正され、今春の入学者から薬学教育が従来の4年制から6年制に移行し、2010年、2011年は薬学部の卒業生が極端に減少する見込みだからです。

各社における調剤事業強化のためには、薬剤師不足への対応が今後の成長を大きく左右しかねない状況のようです。

○証券業界では女性社員を活用
証券大手は女性社員の活用に力を入れ始めました。人材派遣会社から受け入れている派遣期間が3年に達しているベテランスタッフについて、本人が希望する場合は面談などを経て正社員に登用する制度を導入したりしています。

また女性の労働環境を改善するための女性チームを発足して、育児支援制度や復職支援制度を設けたりする動きが進んでいるようです。

また、出産などで退職したり、外資系証券会社に転職したりした女性社員を積極的に採用するという動きも広がっています。

○追い風を受ける派遣業界
各業界における人手不足を背景に、求人増の対応に追われているのが人材派遣業界です。派遣料金は過去に例がないほど急激な上昇をたどり、雇用バブルともいえる様相を呈しています。

企業の姿勢は「コスト重視」から、「人数確保優先」へと変わり、人材市場は「買い手優先」から「売り手優先」へと力関係が逆転しています。

<バックナンバー>
【268】「マザーズハローワーク」の現状と課題
【269】晩婚・晩産化で女性の労働力が上昇
【270】成果主義賃金訴訟で社員逆転敗訴の判決
【271】外国人の従業員を雇う場合の注意点
【272】雇用保険 65歳以上でも新規加入が可能に
【273】コーポレートガバナンスを学ぶ
【274】賞与をめぐる状況
【275】2005年度の概算医療費が過去最高に
【276】雇用保険の基本手当日額が変更
【277】「地域別最低賃金」を2年連続引上げへ
【278】「労働審判制度」の利用状況
【279】横行する偽装請負と労働局による是正指導
【280】社員に対する資格取得援助費用の返還請求は可能か
【281】製造業や飲食業を中心に正社員が不足傾向
【282】仕事に関係のないウェブサイトの閲覧
【283】健康保険料率の上限が2008年度から引上げ
【284】企業におけるパワー・ハラスメント防止対策
【285】育児休業取得者増加への対応が重要に
【286】出産手当金の対象者・受給額の変更
【287】健康保険法改正でどうなる
【288】若年者をとりまく厳しい雇用環境
【289】民間給与が8年連続でダウン
【290】転職で失敗しないために必要なこと
【291】雇用保険料率が引き下げられます
【292】企業の子育て支援策と導入効果
【293】会社が指定した通勤経路の変更は認められるか
【294】「医療安全管理者」指針を作成へ
【295】被災時の医療費負担が減免・猶予されます
【296】平成18年度の年末調整について

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