2006年11月8日(水) <第1677号> ■労働・経営■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ - 【282】仕事に関係のないウェブサイトの閲覧 - ……………………………………………………………………………………… ○取引先との会話に困る 企業で、業務に関係のないウェブサイトの閲覧を制限する動きが広がっているようです。業務の効率アップを図るともに、情報漏洩対策を強化する企業が増えているためです。 そんな中、青少年向けとして始まった有害サイトを遮断する「フィルタリングソフト」の市場が昨年は約2割伸びており、学校や家庭以上に企業で浸透しています。 このソフトを導入すると、買い物サイトやスポーツニュースなど、趣味のサイトを閲覧しようとした場合、画面上に「このページは利用制限されています」、「業務に関係ありますか」といった警告が表示されます。 従業員の中には、「野球やゴルフの結果がわからないので、取引先との会話に困る」といった意見もあるようです。 ○サイト閲覧の4分の1が私的利用 国内ソフトメーカーによれば、ある企業では、フィルタリングソフト導入前に閲覧されたウェブサイトのうち、約4分の1が業務に関係のない私的利用だとみられるそうです。 個人情報保護法が施行され、企業が情報漏洩対策や内部統制を進める中、ウェブサイトにアクセスしただけで情報が漏洩する危険性もあるため、アクセス制限や履歴の監視などの対策をとる必要がでてきたようです。 ○プライバシーの問題は 社員の電子メールの送受信については、一定のプライバシーを認める判例があります。一方、ウェブサイトは情報を得る手段に過ぎず、アクセス制限にプライバシー侵害が成立する余地はないと考えられていますが、チェックされる側がストレスを感じる方法をとると人格権の侵害につながる可能性がないとは言えない、との指摘もあります。 <バックナンバー> 【268】「マザーズハローワーク」の現状と課題 【269】晩婚・晩産化で女性の労働力が上昇 【270】成果主義賃金訴訟で社員逆転敗訴の判決 【271】外国人の従業員を雇う場合の注意点 【272】雇用保険 65歳以上でも新規加入が可能に 【273】コーポレートガバナンスを学ぶ 【274】賞与をめぐる状況 【275】2005年度の概算医療費が過去最高に 【276】雇用保険の基本手当日額が変更 【277】「地域別最低賃金」を2年連続引上げへ 【278】「労働審判制度」の利用状況 【279】横行する偽装請負と労働局による是正指導 【280】社員に対する資格取得援助費用の返還請求は可能か 【281】製造業や飲食業を中心に正社員が不足傾向
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