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2006年6月22日(木) <第1538号>

                         ■労働・経営■

     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                  - 【248】社員のブログでの書込み -
     ………………………………………………………………………………………
Q.社員のブログでの書込みはどこまで許されるますか?

○ブログの普及
最近はブログを利用して職場での出来事、仕事の愚痴を書き込む人が多くなっているようです。
社内の出来事や愚痴をブログに書き込んだ場合、会社が当該社員を処分することは可能なのでしょうか。

○「出版物」と同じ扱いになることも
自分自身の楽しみや仲間との交流の場として私的に利用しているブログでも、原則として、誰でもアクセス可能なウェブ上に公開した内容は、出版物などによる公表と同等の扱いを受けることがありますので、掲載には注意が必要となります。

○公益通報者保護法との関係
公益通報者保護法は、公益のために通報を行った労働者に対する解雇等の不利益な取扱いを禁止する法律で、今年4月1日に施行されました。

ブログは公益通報者保護法の保護対象ではないとされていますが、ブログに会社の不正行為を書き込んだために会社から処罰された場合などは、この書込みを内部告発とみれば、内容が真実と信じるに足る内容ならば社員の立場が守られ、懲戒等の処分が取り消される場合があるといえるでしょう。

○内部告発といえるか
一般に、内部告発か否かの判断のポイントは、(1)書いた内容の真実性、(2)目的の妥当性、(3)方法の適当性だとされています。目的は、個人的な恨みを晴らすことなどのように私的なものではなく、会社の不正を正すことなどの公益性の高いものであることが望ましいといえます。

公表の方法も、ネットで突然公開するのではなく、まずは勤務先や監督官庁などに是正を働きかけたほうが保護される可能性が高いでしょう。

○言論の自由との関係は
内部告発とみなされなくても、公表した内容が真実であると信じられる根拠があれば、原則として、「言論の自由」に基づき守られるでしょうが、その内容が会社が定める企業秘密であったり、社内規程で公開を禁止している事柄であれば、懲戒等の処分は有効になる可能性は高いといえます。

<バックナンバー>
【245】診療記録をITで提供
【246】支給日前に退職する者への賞与不支給は可能か
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