2005年9月29日(木) <第1272号>
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- 【173】食育基本法が施行 -
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最近、食に関する話題といえばBSE問題や鳥インフルエンザなど食の安全に関わるものに国民の関心が高まっています。その一方で、朝食を抜く子どもが増えるなど食習慣の乱れが社会問題となっています。
食に関する適切な知識を身につけるため、家庭や学校、地域による教育の重要性をうたった「食育基本法」が2005年6月に成立し、7月15日から施行されています。
○食育とは
食育とは、「食に関する教育」ということであり、国民一人一人が、生涯を通じた健全な食生活の実現、食文化の継承、健康の確保等が図れるよう、自らの食について考える習慣や食に関する様々な知識、および食を選択する判断力を身につけるための学習等の取り組みを指します。
○食育はなぜ必要か
日本の食生活は、主食であるご飯を中心に、魚や野菜、大豆から作る豆腐や納豆などの副食が中心でしたが、ライフスタイルの変化によって食生活は大きく変わりました。夜遅くまで起きているようになった結果、朝食をとらなかったり、コンビニエンスストアの普及により、いつでも自分の食べたいときに食べたいものだけを食べられるようになり、家族で食事をする機会が減っています。
このような偏った食事による生活習慣病が問題となっています。また、最近のBSE問題や産地の偽装表示などに端を発した食の安全・安心の向上、40%という低い食料自給率の向上という課題があります。
○食育基本法のおもな取り組み
食育基本法のなかでは、国民運動として食育を推進するため、次のような取組みを示しています。
1)家庭における食育
2)学校、保育所等における食育
3)地域における食生活の改善のための取組み
4)食育推進運動の展開
5)生産者と消費者の交流や農林漁業の活性化等環境と調和の取れた農山漁村の活性化
6)食文化の継承のための活動への支援
7)食品の安全性、食生活に関する調査、研究、情報の提供および国際交流の推進
<バックナンバー>
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【165】男性の育児参加促進に助成金創設
【166】心の健康づくり
【167】ライバル会社への転職を阻止できるのか
【168】子育て支援による人材確保
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【170】ゆとり教育と労働時間の削減
【171】65歳以上の扶養家族の健康保険料徴収へ
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