2005年8月18日(木) <第1230号> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ - 【162】公的年金と税金 - ……………………………………………………………………………………… 平成16年度の税制改正によって、公的年金等の源泉所得税について次のような改正がされました。この改正は平成17年から受け取る公的年金等から適用され、これまでと年金額が同じでも所得税が増額される場合があります。 ○主な改正点 ・所得者本人が65歳以上で、かつ、合計所得金額が1,000万円以下である場合に適用されていた老年者控除(50万円)が廃止されました。 ・65歳以上の人に対する公的年金等控除が縮小され、源泉徴収を要しない公的年金等の収入限度額が引き下げられました。 ・公的年金等の支払いの際に源泉徴収される税額の計算において、その支給額から控除される控除額(基礎的控除額および人的控除額)が一部引き下げられました。 ○公的年金からの源泉徴収のしくみ 公的年金等の収入金額から一定の控除額を差し引いた額に10%をかけた税額が源泉徴収されます。このとき控除されるのは公的年金等控除、基礎控除、配偶者控除などの一部のみです。社会保険料、生命保険料や医療費控除は実際に支払った額を控除するため年末にならないと控除額が確定しません。 公的年金収入−(公的年金等控除+各種所得控除)=課税所得 ○税額の精算方法 社会保険料控除や公的年金等控除などの各種控除額の合計額が年金額を上回る場合、課税所得は発生しません。ただ、公的年金等の所得はサラリーマンのように年末調整の対象になっていませんので源泉徴収された税額との差額は確定申告をして精算することになります。 <バックナンバー> 【130】労働保険の強制加入の強化 【131】日本の労務管理の父 【132】派遣社員の最低賃金の見直し 【133】育児休業等の特例 【134】労働審判法が期待すること 【135】国民年金保険料の口座振替割引制度 【136】認知症を知る一年 【137】社員の副業は違法か 【138】中小企業退職金共済制度への移行 【139】求人は正社員重視に 【140】成果型退職金制度をご存知ですか 【141】悪貨は良貨を駆逐する 【142】次世代育成支援対策推進法 【143】未払い残業代問題の抜本的解決策 【144】産業医に求められる心の病対策 【145】健康保険組合の異業種間の合併が可能に 【146】高年齢者雇用安定法 【147】民間型ADR 【148】JIS Q 15001 【149】労働基準監督署の監督指導 【150】年間売上3億円・従業員30人未満 【151】フリーター20万人常時雇用化プラン 【152】職場における禁煙対策 【153】外国人労働者の適正な雇用 【154】労働者の疲労蓄積度診断 【155】個別労働紛争処理制度の利用が増加 【156】女性の坑内労働 解禁へ 【157】服装の自由はどこまでOK 【158】新連携 【159】労働基準監督署の臨検に必要なもの 【160】労働保険料の無駄使い 【161】社員に比べ手薄な個人事業主の社会保険制度
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