2005年6月8日(水) <第1159号>
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- 【135】認知症を知る一年 -
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「痴呆」は「認知症」に呼び名が変わります。厚生労働省は、平成17年度を「認知症を知る一年」として、原因・予防法・治療法・介護の方法などを広く国民にアピールしていくとしています。
厚生労働省の「『痴呆』に替わる用語に関する検討会」において、
○「痴呆」という用語は、侮蔑的な表現である上に、「痴呆」の実態を正確に表してはおらず、早期発見・早期診断の支障となっていることから、できるだけ速やかに変更すべきである、
○「痴呆」に替わる新たな用語としては、「認知症」が最も適当であるなどの報告書が取りまとめられたことを受け、行政用語として「認知症」を用いることとされました。
「痴呆」は、脳梗塞などが原因で起こる脳血管性痴呆やアルツハイマー型痴呆など、病気が原因で起こるものがほとんどで、早期に発見すれば状態を改善できたり進行を遅らせたりすることができるケースも近年は増加しています。しかし、上述したように、「痴呆」という言葉には侮蔑的な感じを受ける上、何もできなくなる、感情もなくなって何もわからなくなる、といった誤ったイメージや偏見を招きがちでした。
今後は、「痴呆性高齢者」は「認知症高齢者」といったように、言い換えることになります。用語の変更に止まらず、認知症に対する誤解や偏見の解消に努めることが求められます。
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