2005年2月13日(日) <第1044号>
<バックナンバー>
○ 目からウロコ
【01】"どうしようもないお役人"
【02】"顔に不自由している人"
【03】"相手の立場から物事が見える人"
【04】"私心が無い人 "
【05】"賢い人(1)"
【06】"賢い人(2)"
【07】"賢い子(1)"
「あっ、そうか!」(第8回)
− 目からウロコが落ちる、人間模様(人のタイプや人間の関係)を知る −
あなたの身の回りにこんな人はいませんか。
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┃【08】フリップフロップする人 ■■■■■■■■■■
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○ 「ベントナイト」
それは「粘土」であり千の用途をもつといわれています。
この「粘土」は、東京・北区の天然ガス火災の鎮火に活躍した、と新聞に書かれていました。ベントナイト専門メーカーのホームペ−ジではこんな紹介がされています。
"水を吸うと自らの体積の10倍以上に膨張し、さらに多量の水と混合すると強力な粘性を発揮する。しかも、長時間おいても沈殿せず、無機物だから公害の心配がない。こんな不思議な粘土、それがベントナイトです。"
どうして天然ガス火災の鎮火に使われたのだろう。
(毎日、こんな素朴な疑問からもの書きは始まります。)
さらにホームペ−ジの画面をスクロールダウンすると、水はもちろん、油・汚れ・臭いのもとなども取り込むことができ、一度取り込んだものはなかなか放さないものらしく、ペット用トイレ砂・化粧品・農薬・乾燥剤・ろ過助剤などに製品化されています。
一方、新聞をよく読むと"掘削の穴に入れられてた管はガスを噴き出し続け、現場を土のうでで囲い、水を大量に流し込んで管を沈める方法をとった。
しかし予想以上にメタンガスの噴出は激しく・・・水を含んで容積を増す性質があるベントナイトを水で溶かして泥水にしたものを管に注入し、ガスの管の中への入り口をふさぐ"作戦を専門家と協議して東京消防庁はとりました。
すでにベントナイト泥水は、ビル建設における基礎工事で活用されていました。地中に穴を掘ってコンクリートを流し込み、地中に柱をつくるわけですが、穴を掘っていくうちに側面が崩れるのを防ぐために、ベントナイトと水を混ぜてベントナイト泥水をつくり、掘削孔をそれで満たしながら掘り進める手法です。
またビル建設などにおける地下工事でコンクリート打継部などから水が侵入するのを防ぐためにベントナイトを素材にした止水材も開発されていました。
あっ、そうか、相違点を創意(思考のフリップフロップ)すれば親和点になるんだ!
水が侵入するのを「防ぐ」用途と水で溶かして泥水で「塞ぐ」用途、一見すると相違するところがありますが、その裏面では水に対する親水性が共通しています。
(エッセイスト 大前乃英雄)
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