2004年6月4日(金) <第912号>
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■サンクス『ありがとう』コーチング■
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【01】『ありがとう』
○ 「大丈夫」の一言に『ありがとう』
子育てで不安になったとき、同じマンションの年配の主婦から
「そんなこと気にしなくて大丈夫よ」
「何か困ったことがあったら、言ってくださいね」
と声をかけられると、自分が素直にその言葉に甘えることができました。
一冊の育児書より経験から出る「大丈夫」の一言にありがとうございました。
○ 40年たっても『ありがとう』
毎朝「朝ご飯とお弁当を作ってくれてありがとう」
帰宅すると「晩ご飯を作って、待っていてくれてありがとう」
日常のささいなことでも夫婦お互いに「ありがとう」
ケンカしたあとも、40年たっても『ありがとう』
と感謝の気持ちが言えると、夫婦はお互いに幸せな気持ちになっていきます。
○ 母に『ありがとう』
私が小学生だったころ、小児がんを患い、母は私の看病で昼も夜も付き添ってくれました。
あれから10年、成人した私は親だから看病をするのは当然のことと思い、
今まで母に感謝の気持ちが言えないでいました。
そんなときは、「ありがとう」の感謝の気持ちを文章で伝えました。そうすると母は
「あなたに感謝されてつづけていたことがうれしい」
と言いました。
お母さん、この10年間、ありがとうございました。
○ 「お世話さま」のお礼に『ありがとう』
郵便局で待ちの番号を呼ばれたとき、
「はい!」と返事をし、「「お世話さま。ありがとうございました。」
とお礼を言うと、郵便局の窓口業務のひとはその日一日をとても気持ちよく過ごせます。
そして、待ち時間も早くなっていきます。不思議です、郵便局というところは。
○ たった5文字『ありがとう』は魔法のことば
私が老人ホームに来るだけでお年よりが喜びます。
私が何かしても、何もしなくても、老人ホームでは「ありがとう」です。
私がやさしい気持ちを失いかけたとき、元気になりたいとき、
お年よりの「ありがとう」は私をやさしい気持ちにさせ、
「ありがとう」の一言が人と人とが支えあっていることに気づいていきます。
そして、私の心にまた何かに挑戦してみようと思い、元気になっています。
【02】挨拶をする
○ 挨拶をする
マンションのエレベーターの中で他の住人と乗り合わせても、挨拶一つしないひとに、
こちらから
『今日はいい天気ですね』『行ってらっしゃい』
という挨拶をするだけですっきりとした人間関係が成立します。
(こざっぱり感がいいです。)
○ 素直に聞く
反抗期の子どもが「うちの学校の教師はアホだ」と言ったとき、
「へえ、おまえのところの教師はアホか」と子どもの気持ちを「素直に」聞くと、
「おやじもそう思うか」
と言われ、次の瞬間、子どもがビールをついでくれました。
(素直に聞くことは、素直に話すこととは違います。)
○ 自覚をする
酒を浴びるほど飲み、無茶苦茶な行動をしていた若者が、
ある日突然、自分が人の親、父親の立場であることを自覚したとき、
「もしドラックにおぼれる生き方が自分の子どもに影響があるなら、
きっぱりとやめることができますか」
と諭され、ドラックにおぼれるよりも、それをハッキリと拒否する方が気分がよいことに気づきました。
【03】気持ちを汲み取る
○ 気持ちを汲み取る
周りの目が気になって若々しいファションに踏み切れないという
50歳代後半から60歳代の女性に、その気持ちを汲み取って、
少し冒険ができるように
「こういう服装なら許容範囲ではないですか」
と言うと、その世代の女性には若々しい組み合わせの洋服が結構売れました。
○ 勇気をもって言う
一点100万円もするカメオのブローチを前に悩んでいるお客様がいるとき、
「品物を買わせない勇気」をもって、
"あれもよいこれもよい"と無理して薦めないで
「安い買い物ではありません。冷静になってもう一度お考え下さい」
と言うと、そのときは「わかったわ」とプイと横を向きましたが、
後日、こちらからその方に合った200万円もするネックレスをご紹介すると
「ありがとう」と感謝されました。
○ 熱意を持つ
熱意(「抑制された興奮」)というものは、うわべだけの、底の浅いものではなく、
人間の奥底からわき出るものです。
人に今までの5倍もの熱意を持つようにさせるとき、当人に『ありがとう』
と言うと、とにかく怠けがちなその人はこころ駆り立てられ、何事かを成就しました。
【04】リカバーする
○ リカバーする
営業ノルマを達成できなかった部下に
「つい手を抜いてしまったことが何かなかっただろうか」
と問うと、失敗をリカバーすることができました。
○ 維持する
人間関係をうまく維持するために相手に
「あなたに備わっている強みのなかで、私と関係のありそうなものはどんな強みですか」
と問うと、相手は力づけられ、そして自分の人間関係も大いに強化されました。
○ 笑顔を忘れない
苦情や不満を持ち込んでくる人に明るい態度で接します。
相手の言い分に耳を傾けながら笑顔を忘れないように「おはよう」
と言葉をかけると、問題の解決もずっと容易になります。
しかも笑顔のおかげで、収入もうん〜と増えました。
○ 自由な発想ができる質問をする
漠然とした質問を投げかけてしまい、相手が冷めたとき、
「なにか楽しいことがあったの」
と聞くと、「うん、あったよ!」と嬉しそうに答えてくれました。
○ 誠実な関心を寄せる
いつもは会えない重役に
「今日は売り込みに来たのではなく、××についていろいろと教わりたいのです。」
と言うと、正味1分だけ時間を割いてもらう約束だったのが重役は1時間と18分話し、
仕入れ担当者まで呼んでくれました。
○ 笑顔を想像する
どのクルマを購入するかどれにしていいかわからなくなってしまった顧客に
「奥様がこのクルマをお使いになるとしたら、どんな感想をおっしゃるでしょうね」
と言うと、その顧客はワイフの笑顔を想像しながら結論を下しました。
○ 本音を引き出す
本音を語りたがらない人から本音を引き出したいとき、
「聞かせてくれたら、うれしいんですけれど・・・」
と"心からのお願い"の態度を見せたりすると、「話さないのも申し訳ない」
という気持ちになりました。
【05】決心をする
○ 自分の強みの道筋を確実に進もうとしている人に、
「いま現在、自分は何をしているべきか」
と問うと、その人は自分が得意なことを見極め、それに磨きをかけようと決心をしました。
○ デザインを学びたかったが、色弱であることが分かり、ひどく落ち込んでいるとき、
「あなたはいいな。人と違う色が見られて」
と言われ、救われました。
○ レストランで、ウェイター(ウェイトレス)が注文を間違えて持ってきたとき、
「面倒をかけてすみませんが、私はコーヒーよりも紅茶のほうがいいんです」
と丁寧に言うと、ウェイター(ウェイトレス)は心よく取り替えてくれました。
こういう丁寧な思いやりあることば遣いは、人間関係の潤滑油の働きをし、同時に育ちの良さを
証明しました。
○ パスポートサイズの写真を撮ろうとしていたお客様に、
「当店では取り扱っていません」
と言うところを、
「2軒先の写真屋さんで撮ってくれますよ」
と教えてあげると、次の瞬間に履歴書用の写真のオーダー(申し込み)がありました。
【06】その気持ちがうれしい
○ ある日、患者が「歯を磨きたい」と言ってベッドの上で歯磨きをしました。
手元が狂って布団を汚してしまいました。そのとき、看護師は、
「歯磨きをしようという、その気持ちがうれしい」
と笑顔で言うと、患者も笑顔で「ありがとう」と言ってくれました。
看護師や医師の無神経な一言で患者は生きる力を失い、悩み苦しむ日々が始まります。
患者の生きる意欲をなくすような医療関係者の言動は許せません。
○ 「私はもうだめなのではないでしょうか」と患者から問われたとき、
「もうだめなんだ・・・とそんな気がするんですね」
と返したところ、患者は口を開き始めました。
得体の知れない不安の実態が何なのか、聴き手の胸を借りながら探し求めました。
はっきりと表に出すことができれば、それで不安は解消できるし、もしそれが
できないとしても解決の手がかりは、はっきりとつかめることに気づきました。
【07】自分に言い聞かせる
○ 自分に言い聞かせる
散らかった部屋の住人で、髪をとかすのとは無縁の汚い格好をした若者が
「もう子どもじゃないんだ。友だちも欲しいし、パーティーにも呼ばれたい。」
と自分に言い聞かせていると、ある日突然、こざっぱりと身ぎれいにして来ました。
○ 厳しいものの言い方をする
相変わらず「いつかはスターに」という自分の夢にこだわり続けている人たちに
「そんなことをさっさと忘れて、どうして本来の仕事をしようとしないのか」
といった厳しいものの言い方をしたところと、
才能のある人の目を覚めさせて、最高の仕事にかりたて、「いまに見ていろ」
という反発から、才能のある人がそれまでの倍の努力をするようになりました。
○ ひと声をかける
いい仕事をした従業員に「ご苦労さま」
とひと声かけると、従業員は自分が認められたと思い、"小さな効果"を出しました。
【08】熱意が道筋を戻す
○ 熱意が道筋を戻す
自分が進むべき道筋を踏み外してしまいそうなとき、
「いま、自分は何をしているべきか」
と自問すると、「自分が得意なことを見極め、それに磨きをかけろ!」
との熱意が我が身を進むべき道筋に戻してくれました。
○ 温かい言葉を交わす
都会の中で人とすれ違ったときは「どう、元気」、
忙しく働く人には「今日もご苦労さん。大変だね」、
危険なことをしている子どもを見たら「あぶないよ」「やめなよ」、
感謝を感じたら「どうもありがとう」
と自分の気持ちを素直に言葉で表現することで、人と人とのつながりが生まれます。
温かい言葉を交わすことで、思いやりあふれる優しい社会が築けます。
○ 静かに聞く
消費者からの苦情や問い合せがあったとき、
「おまえじゃ話にならない。上司に代われ」
と言われました。
先ずは静かに3分間聞く(傾聴する)と、
顧客の声の中に、次の商品開発や部品の改良につながる"原点"があることに気づきました。
自分に都合のよいことだけをしていませんか
自分のことが分かっていますか
自分の利益だけを考えていませんか
会話が盛り上がらないとき、
「どんなふうに」
「どんなところが」
「具体的に言うと」
「たとえば、どんな感じかな」と言われると、
「そうか、この話に興味を持ってくれているんだ」
「もっとたくさん話してもいいんだ」
と、相手はうれしくなります。
【09】アドバイスの姿勢で聞く
○ アドバイスの姿勢で聞く
不良品が出ましたと部下からの連絡があったときには、
たとえ内容に不備な点があったとしても、それを叱りとばすのでなく、
「それを改善するために私の協力できることは何か」
というチェック、アドバイスの姿勢で部下の話を聞いたところ、
いま現場で起きている、生のよい情報・悪い情報とも集まりました。
○ 優しく接する
痴呆性がひどく、独り言を繰り返している85歳の女性。
「早く帰して!」と私をつねったり、首を絞めたりします。
正直、そういうときは怒りと悲しみがわいてきます。
そんなとき、私の両親だって、私だって、将来痴呆になるかもしれない
のだからと、優しく接するように心がけました。
そんな先日、食事の介助をしていたとき、その方が初めて「ありがとう」
とおっしゃいました。私はうれしくて、ありがたくて、手を強く握ってしまいました。
○ 1対1のコミュニケーションをする
上司に妊娠していると告げたとき、
「君は働く時間を短くしてもう少し気楽にやりたいんだろう」
と上司に言われたとき、
「男性の部下にも同じことをおっしゃいますか」
と聞き返しました。すると上司は
「そう言えばそうだ。男だったらこんなことを言いはしないね」
と笑いました。
上司との間に素直でオープンなコミュニケーションがあったため、
母親になる女性は勤務時間や責任を減らしたいに決まっているという
一般的認識を、上司は頭から消し去りました。
【10】耳を傾ける
○ 相手の意見に耳を傾ける
必死にものを売り込んでいるときは、相手の言うことに耳を傾けていません。
そんなとき、相手が反対意見を述べたとき、
「おっしゃるとおりです。こちらもその点を考慮させて戴きます」
と相手の意見に耳を傾け、同意するとその商談に成功しました。
セールスの職務は、ものを売るためではなく、顧客との関係を築き、
育てていくということです。
○ 相づちのバリエーション
「ほう」
「ええ」
「へぇ!」
「ふーん」
「そう?」
「あら!」
「おや!」
「はいはい」
「ふむふむ」
「ふーむ」
「なるほどね」
「そうなんですか」
「そうですね」
"「へぇ!」で始めて(驚き)「ほう」で終わる(感心する)"
先ずは相手の話に「へぇ!」と驚き、成功した話なら「ほう」と感心します。
相手の話をじっくり咀嚼しているときには「ふむふむ」とうなづきます。
【11】言葉に感動する
○ 「ナイスキャッチ」
先日、子どもたちに交じってキャッチボールをした時のことです。
最初、子どもたちのボールは、私まで届きませんでした。
大人にとっては単なるキャッチボールですが、子どもにとっては
一つ一つが成長です。ボールが初めてバウンドなしで私のグラブに届いた時、
「ナイスキャッチ」と子どもから自然に出た言葉に、とても感動しました。
「よく届いたね」
というと同時に、私の方が感謝の気持ちでいっぱいになりました。
●「問い合せをする・質問がある」方はこちらから●
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