2004年4月22日(木) <第869号>
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【最適設計】
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<ほめよう、はげまそう>
【08】顧客サービスを促進させる
「新しい顧客を獲得するには、現在の顧客を維持する二乗倍ものコストがかかる」
店員が顧客を名前で呼んでいるのをマネジャーが耳にすると、その店員はポイントがもらえます。それがたまると店内の特定のところで一定時間内に好きなだけ買い物ができるようにします。
この場合、顧客サービスの強化策にかかるコストは(二乗倍ではなく)倍の費用で済みます。
<バックナンバー>
【01】〜【21】
【22】伸びる人材と企業の見極め方
【23】現況調査時の現物確認
【24】法人税関連項目のチェックポイント
【25】「みなし大会社」
【26】医師の事業所得の確定申告
【27】消費税法第63条の2(価格の表示)について
【28】会社の「実行度・徹底度」
【29】総額表示方式の実施(公正取引委員会のQ&A)
【30】住宅ローン控除
【31】経常利益を大きくする
【32】業種区分(自ら開発したゲームソフトを量販した場合)
【33】贈与税の配偶者控除
【34】請負契約と委任契約の判断(印紙税)
【35】労働基準法等による金銭の取扱い
■「奈穂の税務相談」■
毎週木曜日は、若手女性税理士としてご活躍、経営者への的確なアドバイスが好評、
また佐藤税理士事務所所長でもある佐藤奈穂里さんにコラム「奈穂の税務相談」をお書きいただいています。
┗≫●掲載した内容についてご関心がある方は--->>>メールでこちらまでお問い合せ下さい。
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【36】事例に学ぶ病院の生き残り戦略
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全国病院の7割は赤字経営と言われています。病院の支出内訳は、人件費5割、薬の購入費2割、医療機器調達費1割とも言われ、今後、これらの面でのコスト削減の動きはますます活発化されます。
淘汰の時代を迎える病院では、診療報酬の伸びは今後とも期待できないとして、生き残りのための新しい動きを始めています。
○ 新規事業
自主開発した福祉用具の販売会社「ケアプラス」を平成9年4月に設立。老人・障害者でも使いやすいオリジナルの食器を全国の病院や施設に販売しています。また、市内に介護ショップを開設して、一般消費者にも売り出しています。
○ コストダウン
ペースメーカーやPTCAバルーンカテーテルの並行輸入で欧米メーカーと交渉。
医療機器の並行輸入には輸入販売業の資格認定が必要ですが、実現すれば「両製品への年間支出は、現在の約10億円から少なくとも5億円に圧縮できる」としています。
○ アウトソーシング
顧客である病院に自社スタッフを送り込み、物品の倉庫管理や院内での搬送業務にあたります。この業務で重要な役割を果たすのが「請求カード」。
ナースステーションや手術室には、注射器などの物品を収納する棚があります。その引き出しには品目別に請求カードが入っており、品切れ間近になると看護婦が請求カードを所定のボックスに投げ込んでおきます。同社のスタッフは毎朝これを回収、請求カードに従って倉庫から必要な物品を選び、ナースステーションなどに補充する仕組みです。
自社の専門スタッフを病院に張り付けることにより、発注窓口一本化と院内での物品の流れを明確につかむことができます。
院内業務のアウトソーシングの動きも活発です。これらが伸びた要因は、次の3点です。
● 病院運営の経費削減に繋がった。
● 医師や看護婦などが本来業務に専念できた。
● 周辺業務にも高度な専門性が求められきた。
この院内業務のアウトソーシングの中でも、病院で使う診療材料などの購買や在庫管理も含めた「物品管理業務」はSPD(Supply Processing Distribution)と呼ばれています。
これらの事例の通り、病院の生き残りの動きとしては、病院自身の新規事業、コストダウンの他、「病院生き残りのサポート」を新規事業分野とした商社・医療機器メーカーおよび卸のアウトソーシング業務を、いかに上手く活用できるかが重要なポイントといえます。
● 「ナイス・ビジネス・パートナー」(NBP)
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