2004年2月26日(木) <第813号>
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♪eエンジニアリング・ニュース♪
【最適設計】
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【01】〜【21】
【22】伸びる人材と企業の見極め方
【23】現況調査時の現物確認
【24】法人税関連項目のチェックポイント
【25】「みなし大会社」
【26】医師の事業所得の確定申告
【27】消費税法第63条の2(価格の表示)について
■「奈穂の税務相談」■
毎週木曜日は、若手女性税理士としてご活躍、経営者への的確なアドバイスが好評、
また佐藤税理士事務所所長でもある佐藤奈穂里さんにコラム「奈穂の税務相談」をお書きいただいています。
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【28】会社の「実行度・徹底度」
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「経営とは実行である。実行なくして計画なし」
計画は1%、実行は99%。実行されなければ、どんなに素晴らしい計画も絵に描いた餅です。以下に経営トップの方針を「実行」させるための一つのヒントとして、対照的な2社の事例を挙げます。
A社は年商30億円の食品卸売業です。社長は15年ほど前から病気がちで、社員の前にあまり姿を見せません。在社時間は1日平均約3〜4時間で、驚くほど会社の実務に口をはさまないのです。会議どころか、方針発表会にさえ出席しません。まさに顔の見えない社長です。
ところがこの会社は食品卸売業でありながら毎年、経常利益を2〜3%確保しているから立派なものです。何がこの会社の強みなのでしょうか。
それは専務と2人の常務が、社員に方針を理解させ、実行・徹底させる能力(達意力)が抜群に高いのです。3人の役割分担は、専務が管理部門を、2人の常務は販売担当と仕入れ担当です。
社長は毎朝必ず専務とミーティングを行います。社長の方針・指示の内容や考え方は即、2人の常務に伝達され、販売・仕入れ部門へ下りていきます。「スピード」と「役員陣が社長の考えをよく理解していること」、そして「幹部・管理職の実行力」の3つがこの会社の強みなのです。
一方、B社は年商20億円の事務機器製造業です。社長はたたき上げの創業社長で、毎日出社し決裁をほとんど1人で行っています。大変精力的で実行力がありますが、ナンバー2がおらず、役員とは名ばかりの超ワンマン経営です。役員・部長は存在するものの現場のプレイヤーに徹しており、社長以下は全員平社員状態です。
「オーケストラ型」の組織であるため、トップの指示・命令はその場で瞬時に現場に伝達され実行されます。難点は、実行後の継続性に欠ける点にありました。本来は管理職がチェックすべきところを、この会社の管理職は現場のプレーヤーに逃げ込んでチェック・指導をしていなかったのです。したがって社長は実行・徹底を持続させるために、毎日工場に張り付いて檄を飛ばし、現場を取り仕切らざるを得なかったのです。
実はこの会社、この3〜4年は業績が悪化し、実質赤字決算が続いています。社長が創業以来、ナンバー2や幹部を育成しなかったツケが、ここにきて一気に膨らんでいるのです。
このようにA社、B社の経営手法には大きな差があります。方針・計画・指示・命令を徹底させるにはどうすべきかを考えさせられる事例です。
さて、あなたの会社の「実行度・徹底度」はいかがですか。
●「ナイス・ビジネス・パートナー」(NBP)
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