2004年2月17日(火) <第804号>
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【最適設計】
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<バックナンバー>
【01】〜【29】
【30】節税としての個人型DC
【31】サービス残業
【32】事前指定書
【33】解雇に関する法改正
【34】有期労働契約に関する改正
■労働・経営■
毎週火曜日は、社員や経営者の身の回りで起きている労働や経営の問題全般について社会保険労務士としてご活躍、また埼玉経営労務研究所代表でもある井上 充さんにコラムをお書きいただいています。
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- 【35】社会保険加入は調査後からという採決 -
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社会保険事務所の加入状況調査で社会保険に加入すべきパートタイマーの存在を指摘され、調査から2年さかのぼって社会保険加入と保険料支払いを請求されていたことに対して不服を申し出ていた大阪市内の飲食業者に対し、社会保険審査会から、その時点から社会保険に加入すればよいという画期的な採決が出されました。
これは、平成13年5月にこの飲食業者に対して社会保険事務所の加入状況調査が行われ、パートタイマー約70人の社会保険の加入漏れが指摘され、2年分さかのぼって社会保険に加入するとともに社会保険料の支払いを命ぜられていたものです。
今回の再審査請求は、これに対し、飲食店は以前にも同様の調査があったにもかかわらず、その際には社会保険事務所からの指摘がなく、今回の調査でこうした決定がなされるのは問題であると不服申立てを行っていたものです。そこで、社会保険審査会において調査から2年さかのぼって社会保険に加入することの妥当性が争われました。
社会保険の加入状況調査は、社会保険加入事業所に対し数年に1度の割合で行われています。調査対象の中心となるのは、正社員より勤務時間が少ないとされるパートタイマーの加入状況です。つまり、勤務時間や勤務日数が一般の社員と比較して4分の3を基準におおむねそれ以上であれば被保険者、それ未満であれば被保険者となりません。
本件は、これまでの社会保険事務所の調査に問題があったため、調査後の社会保険加入という社会保険審査会の採決がなされました。ですから、社会保険事務所の加入状況調査が問題なく行われた場合でも今回と同じ採決がなされるかは疑問です。ただ、今回の社会保険審査会の採決は、調査から2年さかのぼって社会保険加入・保険料徴収という社会保険事務所の従来の調査手法に一石を投じたことは間違いありません。
● 「ナイス・ビジネス・パートナー」(NBP)
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