2003年9月10日(水) <第644号>
■就職・転職・天職■
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一見無気力な子も、大人たちがもっときめ細かく働きかければ、意欲がわいてくる
○高校3年の女子生徒
就職か専門学校か、決められない。求人を見ても行きたい会社がない。フリーターでもいいかな、と思っています。
○高校3年の男子生徒
自分はどんな仕事に適性があるのか、何をすればいいのかわからないのです。
●進路担当教諭
「何に関心があるの」と親身に相談に応じ、自己分析から手伝っていきます。
●ハローワーク職業指導官
(求人票を手に)「まだあきらめないで」と語りかけると、生徒の目つきが変わりました。
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- 【3】父親 -
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いままで父親は、我が子に対して「働く」とはどういうことかたずねたことがあるのだろうか。(日本国民の3大義務の中に教育を受けて勤労して税金を納める義務があります。)また、どうしてフリーターはダメで正社員を望むのか。さらに、どうして高校は義務教育ではないのに高校だけは出ておけと言うのか。
確かに高卒でフリーターになる若者は「ほかにやりたいことがある」「自分に向いた仕事がわからない」など「やりたいこと」にこだわる職業意識の表れはあるが、多くは「正社員より人間関係が気楽だ」「正社員より気軽に仕事が変われる」という「自由で気楽で気軽に収入を得たい」潜在意識があります。こうした意識は会社経営者が「若者の勤労観・職業観が希薄になっている」と批判している点と重なっています。
どうして、こうした意識が生まれているのか、これは、日本の家庭のしつけ、学校教育が全くキャリア教育に真正面から取り組んでこなかったことが原因です。新規高卒者の場合、約50%は当初、就職を希望していたが、求人の減少は除き、高校の就職あっせんの仕組みに問題があり、フリーターに変更したという調査報告もあります。
新規高卒の採用は、基本的には採用企業側が学校を選んで求人票を送り、学校側は応募者を調整して推薦します。推薦を受けるのは一人1社だけ。9月に一斉に採用試験が行われ、これに合格しなかった場合のみ他の求人に応募できることになっています。
いま、求人が激減している中で、学校による求人状況の違いは際だち、最初から応募の機会がない者、9月以降、再試験のチャンスのない者が増えています。さらに、成績や出席状況が悪い生徒は早い段階から就職をあきらめ、フリーターを選んでいます。あるいは、進路に迷っていると一斉に進む就職日程から取り残されています。
一方、高校における進路指導の中で、職業に関する理解度を深め自己理解、職業観を育てることを狙うキャリア教育を重視する傾向にあります。
しかしながら、実際の進路指導は、卒業時点での就職あっせん活動が中心です。就職あっせんが難しくなる中で、いまほど生徒が職業を主体的に選ぶことを支援する進路指導の役割が問われています。
●「講話」(高校生向け)
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