2010年1月27日(水) <第2406号> − Aとのコミュニケーションをデザインする − 美しい日本語は、あいさつ語が大部分である。あいさつ語とは、「声をかける」ことばである。 「ありがとう さよなら はい おはようございます わたくし さわやか あなた おやすみなさい すいません どうぞ いいえ いらっしゃいませ おかあさん ほのぼの ごめんなさい しぐれ たそがれ はは いただきます いってらっしゃい うららか こんにちは ふるさと・・・・・・」。 これによって、相手との距離がぐっと縮まる。この声の接触行動が自己表現の道を開く。 37.子どもたちから教わる小児科医 小児科医(1) 「この後、どういうふうになるのか分りません。 もしかしたら、再発した後に完治する最初のお子さんにA君はなるかもしれません。 それは誰にも分りません。ただ・・・・・・」 お母さん(1) 「ただとは・・・・・・」 小児科医(2) 「ただ、どんな結果になるにしても、退院したら一日一日を大事にしてください」 お母さん(2) 「・・・・・・一日を大事に」 小児科医(3) 「諦めたってことじゃないんですよ。 毎日を人生最後の日のように生きる。毎日を永遠に生きるかのように生きる・・・・・・・。 でも、これって字面だけ見れば、誰だってその通りだと思うだろうけど、 本当にこの言葉の意味を分るって大変なことだと思うんです」 お母さん(3) 「・・・・・・・」 小児科医(4) 「生きること、生きられないことと、その両方を深く考えないと理解できないことなんです。 大人でも子どもでもそれは同じです。 深く、濃く生きていないと、一日の大事さって分らないんです。 僕は、それを多くの子どもたちから教わりました。つい、最近も・・・・・・」 お母さん(4) 「はい・・・・・・分ります、先生のおっしゃること」 小児科医(5) 「A君と一緒に、一日一日を大事にしてください。諦めないで」 − 明日(1/28)は『38.自然にそんな気持ちにさせた精神科医』を掲載します − <バックナンバー> 00.子どもの心をつかむ 01.事例 02.コンビニの店員の心をつかむ? 03.レストランで接客している女性 04.職場で具合の悪そうな部下を見つけた上司 05.「わかりません」と答える研修医A 06.不定愁訴(”愚痴外来”) 07.聴き遂げる 08.真摯に耳を傾ける 09.外科医と患者 10.年配の男性のお客 11.魚売り場の店員 12.不安はあるが暗くはない家族 13.ぐっと言葉を呑み込んだ上役 14.会議室から急ぎ退室する上司 15.感動した新人の頃 16.設計 Vs. 営業 17.やってられない、部下 18.気配りのよい人 19.”おとな”の夫 20.仕事で納得いかない後輩 21.話の流れを作る人 22.上司のよく使う表面的なコトバの裏のホンネ 23.大工の棟梁 24.女子社員用「社員用語集」 25.「報告」する警察官 26.普通の母親と良い母親 27.教師に対して、腹を立てている中学生 27.教師に対して、腹を立てている中学生(続き) 28.離婚した母と子 29.早口の女子大生 30.「働いてどうなるの?」と聞く若者 31.繁盛している食堂のおやじ 32.大阪の小学生 33.ふつうの患者とみごとな歯医者 34.禅師 35.『今自分が生かされている』お母さん 36.元気になれることを知ったAさん
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