2006年5月18日(木) <第1503号>
■労働・経営■
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- 【240】個人情報保護法施行から1年が経過しました -
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○全面施行から1年後の状況
個人情報保護法が全面施行されて4月1日で丸1年が経ちました。
法律の制定にかかわった国会議員や政府の検討部会などの委員を務めた識者らの多くが、法律に対する過剰反応や公益情報の非公示を懸念しており、運用の見直しだけでなく法改正の必要性を指摘しているとのことです。
○「過剰反応」の内容
法律制定にかかわった人の中には自ら「過剰反応」を体験した人もいるそうです。
例えば、ある国会議員が海外出張の際に予定の帰国便に乗っていないため秘書が航空会社に問い合わせたところ回答を拒否されたり、大学教授が教え子と連絡を取ろうと思い教え子の勤める会社の人事課に所属部署を尋ねたところこれを拒否されたりしたそうです。
また、中央省庁は公務員の学歴や生年月日を出し渋っていることについて、「幹部は公人として一定の情報を開示すべき」と識者らは指摘しています。
○「過剰反応」の原因
過剰反応や不適切な運用の原因としては、「個人情報を悪用した犯罪など治安悪化を背景に、住所や氏名も明かしたくないという意識が広がっている」、「国や自治体のPRや研修不足で法の趣旨が理解されていない」、「法や条例の適用範囲や解釈に混乱がある」などといった意見が挙がっています。
○今後の対策
今後、法律が適正に運用されるために必要な対策については、識者らは、
(1)法の趣旨や必要な情報提供への理解を求める啓発
(2)明確な解釈指針
(3)実態調査
などを挙げています。
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