2006年1月7日(土) <第1372号>
「Always Listening」(2006年)
− いつも相手の話を聞きましょう −
いつでも出会いは真剣勝負です!
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- 【11】能動的な聞き方をする母親 -
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能動的な聞き方は、子どもが自分自身で問題の解決法を求めるように、子どもに影響を与える方法です。
ところが、ほとんど母親は、子どもから問題の所有権を取り上げたいという気持ちにかられていました。
子ども(1)
今日、タッチャン(達也君)は僕と遊ばなかったよ。
僕のしたいことは絶対にやらないんだから。
母親(1)
じゃあ、タッチャンのしたいことをやろといえばいいでしょう。
小さなお友だちとも仲良くすることを覚えなくちゃだめよ。
(「助言や訓戒」をしている)
子ども(2)
タッチャンのしたことは、僕がしたくないんだ。
それにあのばか野郎とは仲よしんなんかじゃないもん。
母親(2)
それだったらほかの友だちを見つけて遊べばいいでしょう。
あなたが仲間に入るとみんな嫌なんでしょうから。
(「解決案の提案、決めつけるようなことば」を使っている)
子ども(3)
みんが嫌がっているのはタッチャンだよ。僕じゃないよ。
それにほかにいっしょに遊ぶ友達なんていないよ。
母親(3)
疲れているからそんなに腹が立つんでしょ。明日になったら気分も直るわよ。
(勝手に「解釈、慰め」をしている)
子ども(4)
疲れなんかいないよ。明日になっても変わりゃしないよ。
おかあさんにはわからないんだ。あの自分勝手のチビなんて大嫌いだ。
母親(4)
そんな話し方はやめなさい!
お友だちのことを、こんどそんなふうにいったら許しませんよ。
(「命令、脅迫」をしている)
子ども(5)
(向こうに行きながらふくれっ面で)
こんなところなんか大嫌いだ。
どこかほかのところに引っ越せばいいのに。
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能動的な聞き方をしたので、この子の場合はこうなりました。
子ども(1)
今日、タッチャンは僕と遊ばなかったよ。
僕のしたいことは絶対にやらないんだから。
母親(1)
タッチャンに怒っているのね。
(「能動的な聞き方」)
子ども(2)
そう。
もうタッチャンと遊びたくない。友だちじゃなくていいんだ。
母親(2)
タッチャンにすごく怒っているから、会いたくないの?
(「能動的な聞き方」)
子ども(3)
そう。
でもタッチャンと友だちじゃなくなると、いっしょに遊ぶ子がだれもいなくなるんだ。
母親(3)
一人じゃつまらないわね。
(「能動的な聞き方」)
子ども(4)
うん。
どうにかしてタッチャンと仲よしにならないと。
でも、タッチャンに怒らないでいようと思ってもできないよ。
母親(4)
もっと仲よくしたいけど、タッチャンにはどうしても怒っちゃうの。
(「能動的な聞き方」)
子ども(5)
前はそんなことなかったんだ。
でもそれは、いつも僕のやりたいことをタッチャンがやってくれたときだ。
もう僕のいうとおりにならなくなったんだ。
母親(5)
タッチャンはもうあんまりいうとおりにならないのね。
(「能動的な聞き方」)
子ども(6)
そうだ!もう赤ん坊じゃないんだ。
でも前よりいっしょに遊ぶのは面白いよ。
母親(6)
いまのほうが本当は好きなのね。
(「能動的な聞き方」)
子ども(7)
うん。
タッチャンに威張らないでいるのがむずかしいなあ、いつも威張ってたから。
でも、ときにはタッチャンのやりたいようにしてやったらあんまり喧嘩しなくなるかなあ。
ねえ、どう思う?
母親(7)
ときには譲ってあげたらいいかもしれないと思うのね。
(「能動的な聞き方」)
子ども(8)
そう。そうなるかもしれない。やってみよう。
子どものパフォーマンスを引き出したのは、親が「結果よりも経過」重視、
「怒るより褒める」そして叱る、「受動より能動」的な聞き方をしたからでした。
常に子どもの目標を定め、そのプロセスを観察し、良い所だけを褒めることによって、
能動的な行動を引き出すことができました。
<"あなたが幸せになるために"99の質問を一緒に考えてみましょう。>
【13】あなたはまずは問いかけ、次に考え選択し、そして行動していますか?
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