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2003年12月16日(火) <第741号>

■労働・経営■

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                 - 【28】残業代をきちんと払っていますか -
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 厚生労働省は、今年6月に労働基準監督署が全国4311の事業所に立ち入り調査した結果を発表しました(この調査は昨年11月の調査に続き、今回で2回目となります)。

 それによる、20.9%(902の事業所)でサービス残業が認められ、35.8%(1543の事業所)では同様のサービス残業に加え、割増賃金の算定方法などに誤りがあったとのことです。

 前回の調査と比較すると、サービス残業の割合が2.3ポイント増加しており、サービス残業の解消どころか悪化の傾向にあります。こうした背景には、景気の低迷による企業収益のダウンやリストラに伴う人員削減などで1人あたりの労働量が増していることがあげられ、その結果、サービス残業につながってしまっていると考えられます。

 サービス残業には、一定の残業時間までしか残業代が支払われないケース、裁量労働制を悪用して残業代が全く支払われないケースなどがみられました。また、上述したように残業における割増賃金の算定方法を誤ったケースもありました。割増賃金の算定方法は労働基準法で定められているため、事業所が労働者の残業代を計算するにあたっては誤りがあってはなりません。

 最近は、労働基準監督署の調査後に賃金不払いが発覚するというケースよりも、労働者が労働基準監督署に直接訴え出たことで賃金不払いが表面化するというケースが増えています。事業主の方は、従業員に賃金不払いで訴えられたり、労働基準監督署から是正指導を受けることのないよう、是非気をつけてください。

「ナイス・ビジネス・パートナー」(NBP)
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