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2003年7月1日(火) <第573号>

■経営・労働■

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                     - 【4】インフレ・ターゲット -
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 最近「インフレ・ターゲット」という言葉をよく耳にします。現在のデフレ経済を脱出する方法として真剣に議論されているのが、この「インフレ・ターゲット」です。

 インフレ・ターゲットとは、ある程度のインフレとなるまで日銀が紙幣を増やし続ける政策のことを指します。日銀がどんどん紙幣を増やせば、市中に多くの貨幣が出回り、人々は物を買うようになります。その結果、景気はよくなり、物価は上昇しインフレになるという理論に基づいています。

 インフレは、日銀による市中の金融機関が所有している国債の大量買付けと円安によって引き起こされます。インフレ目標が達成されと、物価が上がり、市中金利が上がります。ここで重要なことは、市中に出された、つまりこれまで個人に向けて発行されてきた国債が、利回りの低い投資に押しやられるということです。

 インフレをコントロールできないとして、反対している人々の理由の1つに、このコントロールに人為的ミスマッチが生じる、つまり政治的コンセンサスがとれないという懸念があるからです。確かにそれは土地バブルを収束させた行政手法の総量規制が、現在のデフレを引き起こさせていることにも見てとれます。

 もし「インフレになる」とアナウンスされたとすると、当然地価の下げ止まりが予想されます。さらに一時的な流通市場が停止し、現金・預金・国債にシフトしていた資金が、財物に一気に移動することも予想されます。

 民間の現金資産の規模が大きいだけに、その移行が始まれば、その経済の地殻変動は非常にドラスティックなものになるものと思われます。総量規制は土地バブルに急ブレーキをかけました。インフレ・ターゲットによる市場の変化がソフトランディングになるのか、ドラスティックなものになるのか、皆さんはどのようにお考えでしょうか。

 インフレ・ターゲットが機能するのかどうかは別にして、現金、預金への資金シフトがバブルであるならば、バブルはいずれはじける ことは素人でも理解できます。

 しかし、財物の収益力が回復していない状況で、ただ財物の価値が上がることはどういうことを意味するものなのでしょうか。少なくともタイムラグは必ず生じます。今行う政策は半年から2年後に効いてきます。

 ということは、インフレを起こす政策を行い、それが有効であったとしても、半年間は景気対策としての効果はなく、逆に、半年から2年後には景気がよくなっていて、かえって、インフレを助長する恐れもあります。

 「デフレの時代にインフレの心配なんて」と思われる人も多いでしょう。しかし、思い出していただきたいのは、バブル景気のときに、地価高騰対策として行った金融引締め政策の効果が、バブル崩壊後になって効いてきたからこそ、平成不況は本格化してしまったのです。

 つまり、バブル景気のときに、本当は不況の心配もする必要があったのです。ですから、デフレの今からインフレの心配をする必要があるのです。

「ナイス・ビジネス・パートナー」(NBP)
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